社長ブログ〜積小為大〜
属性が弱い方の融資戦略 ④
毎度お世話になります。
大和財託の藤原です。
10月に入りました。
当社としては9月が期初ですので、第6期の1か月が終わった状況です。
この1か月は不動産売買取引がかなり多く、担当部署はかなり忙しそうでしたが、何とか予定されていた全取引が終わりました。
今期の追加販売予定は、新築物件が4棟と、あとは仲介案件を計画しています。
これで不動産売買に関する経営的数字目標は達成したので、あとは賃貸管理において新たな事業を含めて進めていく状況となっています。
いまだに多くのお客様から、「物件の紹介がないが放置されていないでしょうか?」「なぜ営業してこないの?」というお言葉をいただきます。
放置などしているわけではありません。
当社としては、もちろん沢山のご紹介ができれば、会社業績も上がるわけで良いのですが、当社の考える投資基準に合わない物件は紹介しないという大前提がありますので、どうしてもご紹介できる物件は限られるわけです。
もっと供給力をつけるべく、日々様々なルート開拓や製造能力増強にむけて仕事をしている状態ではあります。
とはいえ、まだ私の力不足もあり道半ばの状態です。
そこで当社では、別途「投資コンサルティング」サービスを行っています。
大和財託 投資コンサルティングサービスの案内はこちら
これは、他社で購入を検討(もちろん購入済みでも可)している物件を資産運用コンサルティング会社であり、賃貸管理会社でもある当社の投資基準で査定させていただき、投資するかしないかの判断材料にしていただくサービスで、すべて無料で提供しています。(ご購入後には当社に管理を委託いただくことが条件です)
※当社が不動産売買取引に入ることはありません。
適正賃料査定や、キャッシュフローシミュレーションなども無料で行いますので、投資家の方にとってはとても便利ではないかと思っています。
第三者の目が入ることで、ダメな物件を購入することの予防につながります。
実際にこのサービスを始めてから多くの方にご利用いただき、ご購入に至った方がいる一方で投資してはいけない物件を購入することを未然に防げた例もあります。
(ゴリゴリの販売会社からすれば 厄介な存在かもしれませんが)
その他、当社に賃貸管理をお任せ頂けれれば、借り換えコンサルティング(無料)や、火災保険・生命保険の見直し、効果的な節税コンサルティングも受けられますので、ただ入居者募集をしたりリフォームしたりする一般的な賃貸管理会社とは一線を画しています。
お気軽に当社にお声がけいただければと思います。
さて、本題です。
本日は前回のつづきで、「属性が弱い方の融資戦略 その4」についてです。
前回の記事はこちら
【事例】A様
ご職業:会社員 (勤務先::中小企業)
ご年齢:40歳
ご年収:400万円
金融資産:現預金500万円
ご自宅:持家(住宅ローン有 借入2000万円)
ご家族:奥様、お子様1名
1棟目については、日本政策金融公庫からの融資で、5000万円程度の築古アパートをご購入いただきました。
この物件からは年間税引前CFで150万円が発生します。
※事例紹介記事はこちら
2棟目について具体に見ていきましょう。
今回のA様の事例でいえば、築古・鉄骨造の容積率オーバーの物件をご提案しました。
物件金額:8000万円
購入諸費用:300万円
表面利回り:14%
純利回りFCR:10%
融資金額:8000万円
金利:2.9%
期間:30年
(ローン定数K:4.99%)
キャッシュフロー(CF)は『 デッド×イールドギャップ+エクイティ×純利回りFCR 』ですので、8000×(10%-4.99%)+300×10% =430万円となります。
一般的な市中金融機関やアパートローンで物件を購入した場合のイールドギャップは、当社投資基準では1.5%以上となりますので、上記のイールドギャップ5.01%は借入部分(デッド)からのCFがかなり出ているということになります。
Aさんは前回の日本政策金融公庫融資による物件からのCF150万円/年と今回のノンバンクによる物件からのCF430万円/年合わせて580万円/年のCF達成となります。
上手く節税を行いながらこの状態を2~3年続けられれば、現預金も1000万以上を見せられます。
そして数年間の賃貸経営の実績により、市中金融機関によるプロパー融資を受けられる可能性がぐっと高まります。
年収が低い方は現預金を積み上げることが短期的には難しいケースが多く(もちろん、倹約してお金をためている方もいらっしゃいます)そのうえで不動産投資で投資規模を拡大していくには、CFが潤沢に出る物件を買うことに注力すれば、おのずと純資産である現預金を積み上がり、道が開けるということです。
ちなみに、この物件の出口戦略は特別なく、朽ち果てるまで持ち続けるです。
大切なことは将来のリスクヘッジのためにも、CFが出る物件を積み上げていき、その累積CFで融資の枠のないプロパー融資で物件を買い増していくことになります。
そうすれば、本物件に万万が一なにか起こった場合でも、ほかの物件から生み出されるCFにより対処は可能になります。
以上、複数回にわたり属性が弱い方の融資戦略について、当社のコンサルティング事例を基にご紹介させていただきました。
私は職業柄、ネット検索でも不動産投資関連が多いのですが、最近はやたらと属性の弱い方向けに不動産投資を勧める広告が多すぎます。
(年収が低くてもできる!年収〇〇〇万から〇〇〇〇万円へ!的な)
それで実際取引されている物件は、キャッシュフローが出ない低利回りの新築区分・中古区分などとなります。
あるいは、賃貸需要的に厳しい地方の1棟中古物件や、数字のトリックを使って一見利回りが高いように見える新築1棟アパートも多いです。
ファイナンシャルリテラシーが乏しいと、どうしてもそういう情報に流されがちですので、一度立ち止まって冷静に考えていただきたいと思います。
本日は以上となります。
大和財託株式会社
藤原 正明
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