社長ブログ〜積小為大〜
規模の利益を享受する
毎度お世話になります。
大和財託の藤原です。
11月も下旬となりまして、今年も稼働日ベースではあと1か月となりました。
11月は当社の第3期上期決算となります。
(当社は5月末決算ですので、6-11月までが上期)
おかげさまで、第2期通期以上の業績をこの上期で達成することが出来ております。
これもひとえに、当社取引いただけたお客様や同業者様、取引業者様、金融機関様、そして社員のみんなのおかげです。
本当に有難うございます。
当社社内での取組でいえば、物件価格が高騰しお客様に対して優良な物件をご紹介し難い環境下ですが、独自ルートの開拓や収益構造改革により、安定的に経営することが出来ております。
お客様に経済的安定を提供するために当社は存在しておりますので、当社がつぶれないように安定経営することは、お客様のためにもなります。
(もちろん、全く利益のでない物件を売りつけたりして、お客様の利益相反となるようなことは一切していません。)
今まで以上にお客様のご要望に応えるべく、最近は人財採用にかなりの時間をかけております。
そんな中、求人サイトも作成しました。
https://yamatozaitaku.com/cms/recruit/
今までも応募はたくさん来るのですが、当社の採用の目線が厳しいためほとんどの方が不採用となっております。
採用基準の妥協は組織を弱体化させ、お客様にも迷惑をかけてしまいますので、経営上の最重要課題として取り組んでおります。
優秀な人財を採用しお客様に今まで以上の高い付加価値を提供できればと考えておりますので、どうぞご期待ください。
さて本題です。
本日は、「賃貸経営では規模の利益は必要」についてです。
当社では無料相談会を完全予約制で行っておりますが、良く次のようなお考えの方がいらっしゃいます。
①初めから多額の借入は怖いので、区分所有物件を数戸保有してから、徐々に1棟物件にシフトしたい。(区分専門の業者さんからの提案も多い模様)
②将来の生活費の足しに、2-3000万円のアパート1棟を借入にて購入できれば良い。
このような考えでは、経済的安定はおろか、常に収支が不安定となり、投資というよりは投機的要素が強くなります。
(1のケースは、自己資金が潤沢でない属性の方の場合は、融資の壁によってそもそも買い増しが出来なくなるケースが多いのですが)
経営の世界では、昨今の市場の細分化などにより規模の利益(スケールメリット)は発揮し難くなったといわれております。
しかし、賃貸経営に限った話でいえば、規模が大きいことは経営の安定化に大きく寄与します。
不動産投資、賃貸経営を行われる方は、程度の差はあれ規模の利益、いいかえますと一定の投資規模は求めるべきだと考えます。
その理由は大きく2点あります。
1.収支の安定化(空室リスクの軽減)
2.経営効率性の向上
以下に詳細を記します。
1.収支の安定化(空室リスクの軽減)
賃貸経営を行う上で避けては通れないものが「リスク」です。
人口減少社会、賃貸の需給バランスの不均衡などにより、投資家の方にとって一番の関心事は空室リスクではないでしょうか。
空室リスクは、購入時の初期設定によって、ある程度軽減することは可能です。
ここでいう初期設定とは、立地、間取りなどのことです。
その他、そのエリアで高い入居率を誇る管理会社をパートナーにすることも重要なことです。
しかし、立地がどんなに素晴らしく、競争力のある間取りであったり、入居者満足度を高めたとしても、空室は一定の確率で必ず発生します。
それは、入居者のライフイベント(卒業、転勤、結婚、離婚など)によるものです。
賃貸経営では空室は避けて通ることが出来ないという前提に立つことが大切です。
その前提に立つと、1件の空室発生という事象が賃貸経営にあたえるインパクトを軽減することが必要になります。
具体的には、保有戸数を増やすこと、つまり規模の拡大となります。
保有戸数10戸の方の1件の空室と、保有戸数100戸の方の1件の空室では、収支に与えるインパクト割合が異なるということです。
前者では単月売り上げが10%下がるのに対し、後者では1%下がるだけです。
(1戸当たりの賃料が同じとして)
もちろん、保有戸数が増えるということは、空室発生件数も確率的には増えますが、空室というものは購入時の投資判断の際に用いるような年間空室率5%というように均一で発生するものではなく、不確定に発生するものです。
よって、保有物件100戸だからといって、まとめて5戸の空室が発生するわけではないということですね。
反対に、区分所有物件2戸保有の状態で、1戸でも空室になれば売り上げは半分になってしまい、家賃からの返済原資は確保できず、手出しになってしまいます。
以上のことから、賃貸経営で収支を安定化させるには一定の規模まで拡大したほうが良いということが分かります。
どの程度まで拡大するかは、お客様の目標や借入に対する考え方、投下可能自己資金によりますが。
※もちろん、事業規模拡大が大切だとはいえ、昨今の物件価格が高騰しているマーケット下においては、購入に値する物件は少ないため焦るのは禁物です。
次回につづきます。
本日は以上となります。
大和財託株式会社
藤原 正明
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