社長ブログ〜積小為大〜
高利回り物件? シェアハウス
毎度お世話になります。
大和財託の藤原です。
先週、米国連邦準備制度理事会(FRB)がゼロ金利政策を終了し、米国政策金利を9年半ぶりに引き上げることを発表しました。
経済が好調な米国が先進国では先駆けて、ゼロ金利政策を終了したことになります。
今回の利上げ幅はこれまでの0-0.25%から0.25-0.5%という小幅でしたが、為替相場では敏感に反応し、円安ドル高が進んでいるようです。
米国の利上げが日本国内不動産投資に、直接的な影響をもたらすことは現段階ではなさそうですが、米国のように日本においても今後の日本経済の回復度合い、インフレ率によっては日本の金融政策も大きく転換期を迎えると思われます。
しかし当面は低金利がつづくと思われますので、特別の資産を持たない我々にとっては、他人のお金を調達し時間を短縮し資産形成できる好機だと思います。
融資が付きやすいために物件価格は高値水準ですが、不動産は相対取引(インサイダー的な)が可能ですので、相場以上の利回り物件を根気よく探せば、高値掴みも防げると思いますし、当社としてもそういった物件を多く発掘し、お客様に提供したいと考えております。
さて、本題です。
本日はシェアハウス高利回り物件に注意です。
このブログでもたびたび申し上げていますが、私の趣味は仕事です。
本業は収益不動産の売買と賃貸管理ですので、物件そのものを見ていても興奮してきますし、室内リフォームの部材をあれこれ考えるのも大好きです。
なので、一般投資家の方が見ている不動産売り情報媒体を私も興味本位で良く見ています。
そういったなか、シェアハウスとして売り出されている物件がたまに出てきます。
※シェアハウスとは:(出典:wikipedia)
シェアハウスは、リビングや台所、浴室などを共有し、各住人の個室をプライベート空間とする共同生活のスタイルである。
もともと部屋数の多い1戸立住宅を賃貸住宅とする手段として生み出された。
貸主にとっては借主が集まりやすい、借主にとっては安い家賃で立地条件のよい住居を得られるという利点がある。
投資としてみた場合、シェアハウスはありなのかどうか考えてみます。
結論から言えば、
・自分で運営できる能力があること
・用途変更によってシャアハウスにしている
・一般賃貸物件と比較し利回りが圧倒的に高く取れる
などに合致すれば投資しても良いと考えます。
反対に次のようなものは論外です。
・シェアハウス運営会社に頼らなければ、入居者募集その他運営が出来ない
・初めからシェアハウスとして建てられた新築物件
・一般賃貸物件と比較して利回りが3-5%程度しか高くない
最近よく見かけるのが新築シェアハウス物件です。
物件高騰市況の中、「首都圏」「新築」「利回り10%以上」「サブリース一括借上げ」ということで一部で人気があるようです。
私からすれば、新築区分マンション投資の規模が大きいバージョンという認識です。
(規模が大きい分下振れ時には人生に与えるインパクト大です)
私が論外と考える理由は次の通り。
①一社に運営を全て託す危うさ
その会社が倒産したり、サブリース契約を解除されたりと、その会社に経営の全てを託している状態は非常に危険。
例えるならば、取引先が大企業1社のみの下請け工場のようで、外的要因の変化で経営が立ち行かなくなる可能性が高い。
一般賃貸住宅であれば、運営会社(管理会社)がつぶれても他に管理会社は多数ありダメージがほぼない。
②運営の特殊性(汎用性がない)
上記①が起こった後、一般賃貸住宅として貸し出すことが困難。
一般賃貸住宅であれば入居者募集は多くの不動産会社が協力してくれる体制がある。
③流行り廃り
シェアハウスは少し前から流行り、若者を中心に入居しているようです。
しかし、長期で入居する方はおらず、一般賃貸住宅に移り住むケースがほとんどです。
④シェアハウスという特殊形態の建物で利回りが10-12%は低すぎ
上記①から③の通り、シェアハウスは普遍的な運営方法といえません。
もしシェアハウスをやるのであれば、一般住宅として売られている物件を用途変更しシェアハウスとして運営し、利回り20%以上とか、高利回り運用をし、早期資金回収を図る方法ならやってよい。
ながながと書きましたが、物件価格が高騰し良い物件が買えない状況下ではシェアハウス等の運営形態ととることで、一見利回りが良い物件にしたてることは可能です。
しかし、賃貸経営は何十年も続く事業ですので、その手法が長期的に続くものなのかをよく検討し投資する必要がありそうです。
本日は以上となります。
大和財託株式会社
藤原 正明
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