社長ブログ〜積小為大〜
お客様の声から生まれた新事業。不動産クラウドファンディング始めます。
このたび、当社では新たに不動産クラウドファンディング事業を開始することになりました。
今回の新事業は、当社の既存物件オーナー様からいただいたご要望をきっかけに生まれたものです。

当社はこれまで、1棟収益不動産の開発・販売・賃貸管理を通じて、お客様の資産運用を支援してきました。
不動産投資の大きなメリットの一つは、金融機関からの借入を活用しながら、毎月のキャッシュフローを積み上げ、長期的に資産を増やしていけることです。
実際に、当社で物件を購入いただいたオーナー様の中にも、継続的にキャッシュフローを蓄積し、それを自己資金として次の1棟を購入することで、資産規模を拡大している方が数多くいらっしゃいます。
私自身、このようにキャッシュフローを積み上げ、次の収益不動産の購入につなげていくことが、不動産投資による資産運用の基本であると考えています。
この考え方は、今回の新事業を始めたからといって変わるものではありません。
一方で、次の1棟を購入するには一定の自己資金が必要であり、その資金を蓄積するまでには時間がかかります。
また、インフレが進む環境では、その間に現金を保有しているだけでは、実質的な購買力が低下していきます。
そこで、次の物件購入に必要な資金を確保しながら、当面使う予定のない余裕資金を運用できる選択肢があれば、より効率的な資産運用につながるのではないか。
実際に、当社のオーナー様からも、積み上がったキャッシュフローを次の物件購入までの間に運用したい、というご要望をいただいていました。
こうしたニーズに応えるために立ち上げたのが、今回の不動産クラウドファンディング事業です。
サービス名は、
「大和財託ファンの要望から生まれた不動産クラウドファンディング」
です。
少し長い名称ですが(笑)、まさに今回の事業が生まれた経緯をそのまま表しています。
不動産クラウドファンディングは、複数の投資家から資金を集め、不動産の運用によって得られた収益などを投資家に分配する仕組みです。
通常、1棟収益不動産を購入するには多額の資金が必要ですが、クラウドファンディングであれば少額から不動産投資に参加することができます。
今回のサービスでは、10万円から投資できる仕組みとしています。
さらに、当社のファンドには大きく2つの特徴があります。
一つ目は、運用期間の短さです。
運用期間は3~4か月程度を予定しており、一般的な長期の不動産投資と比べて資金拘束期間が短い設計としています。
既存オーナー様が次の1棟を購入するまでの間など、一定期間使う予定のない資金を運用する選択肢として活用いただけます。
二つ目は、収益の源泉です。
今回のファンドでは、当社が手掛ける「ジー・シリーズ」の開発・再生プロジェクトに投資していただきます。
一般的な一棟収益不動産への長期投資では、入居者からの賃料収入によるインカムゲインが収益の中心となります。
一方、今回のファンドは、当社が得意とする不動産の開発・再生によって生み出されるキャピタルゲインを主な配当原資としています。
そのため、賃料収入を中心とする運用とは異なる収益構造となり、比較的高い想定利回りを設定できる商品となっています。
もちろん、想定した利回りが保証されるものではありません。開発・再生や売却の状況によって、運用期間が延長されたり、元本に損失が生じたりする可能性もあります。
また、投資家のリスク軽減を図るため、優先劣後方式も採用する予定です。
これは、当社も劣後出資者として資金を拠出し、損失が発生した場合には、一定範囲まで当社の出資分から負担する仕組みです。
当社がこれまで培ってきた不動産の目利き、企画、設計、建築、販売、賃貸管理までの一気通貫の機能を活かし、新たな投資機会を提供していきます。
なお、今回のサービスは一般向けに広く募集するものではなく、当社の既存物件オーナー様に限定してご案内しています。
今回の事業には、もう一つ大きな背景があります。
それは、インフレによって資産運用の考え方そのものを変える必要が出てきたことです。
政府・日銀は、持続的かつ安定的な2%の物価上昇を目指しています。
仮に毎年2%のインフレが続いた場合、現金の額面は変わらなくても、その購買力は低下していきます。
例えば、現在の1,000万円の購買力は、年率2%のインフレが10年間続けば、現在価値で約820万円相当まで低下する計算です。
つまり、現金をそのまま保有しているだけでは、実質的な資産価値が目減りしていくということです。
これは、不動産投資から生み出されるキャッシュフローについても同様です。
せっかく不動産を保有して毎月、毎年キャッシュフローを積み上げても、その資金を現金のまま長期間寝かせておけば、インフレによって購買力が低下していきます。
私は、これからのインフレ時代においては、保有不動産そのものの運用だけではなく、そこから生まれるキャッシュフローをどのように運用するかが、極めて重要になると考えています。
もちろん、不動産投資では突発的な修繕や空室、借入返済などに備えて、一定の現預金を手元に確保しておく必要があります。
しかし、それを超える余裕資金については、資金を使う時期や必要な流動性を考慮しながら、適切な運用先へ振り向けていく。
そうすることで、インフレによる実質価値の目減りを抑えながら、資産全体をさらに成長させていくことができます。
今回のクラウドファンディングは、運用期間を3~4か月程度とすることで、長期間資金を拘束されることなく、こうした余裕資金を運用できる商品として設計しています。
ただし、運用期間中に自由に換金できるわけではありませんので、当面使う予定のない資金で投資していただくことが前提となります。
私が今回の事業で重視しているのは、単に新しい投資商品を提供することではありません。
お客様への資産運用支援を、1棟収益不動産の提供だけにとどめないことです。
当社で物件を購入いただき、賃貸管理を通じてキャッシュフローを積み上げる。
その資金を次の1棟の購入につなげるという基本的な考え方は変わりません。
今回のクラウドファンディングは、その過程において、余裕資金を運用するための新たな選択肢です。
資金をただ蓄積するだけではなく、運用によって得られた利益も次の投資へと循環させていく。
こうした資産運用の「潤環」を、当社としてさらに支援していきたいと考えています。
そして、今回の不動産クラウドファンディングには、もう一つ大きな意味があります。
それは、オーナー様と当社が共に不動産事業に取り組み、そこから生まれる利益を分かち合うということです。
オーナー様には資金をご出資いただき、当社はこれまで培ってきた不動産の目利き、開発・再生、建築、販売などのノウハウを提供する。
それぞれの強みを持ち寄り、新たな不動産価値を生み出し、その成果を共に享受する。
つまり、この不動産クラウドファンディングは、オーナー様と当社の共同事業であり、まさに「資産価値共創」を具現化した事業なのです。
今回の新事業を通じて、お客様との関係をさらに深め、これまで以上に幅広い資産運用のニーズに応えていきたいと考えています。
今後もお客様、取引先、社員、そして会社のすべてに価値を生み出す「資産価値共創」を追求し続けてまいります。
大和財託株式会社
藤原 正明