社長ブログ〜積小為大〜
新築1棟への投資を再考察する
毎度お世話になります。
大和財託の藤原です。
ゴールデンウィークが近くなってきました。
私はほぼ休みなく働いていることもあり、ゴールデンウィークやお盆、年末年始はまとめて休みをとります。
今回は4月29日から5月6日までの会社の休みとしました。
※賃貸管理部門は賃貸仲介業者対応があるためシフト制です。
とはいえ、月末に3件契約が入ったりと早くも予定変更となりそうですが、ご縁を頂ける機会なので喜んでお仕事させていただきます。
さて、本題です。
本日は『新築物件への投資についての再考察』についてです。
私が書籍やブログで1棟新築物件への投資に対して、否定的なことを書いているからか、たまに次のようなことを言われます。
(Amazonの書評でも書いてました)
「著者の会社が中古1棟物件を専門で取り扱っており、誘導するために1棟新築を否定している」
そんなことありません。
前提が間違っています。
大前提として、当社は宅地建物取引業者ですので、中古の1棟収益物件はもちろんのこと、新築区分マンションや1棟新築物件も取り扱うことが可能です。
では、なぜ1棟新築物件への投資に対し否定的なのか。
理由は、購入者がもうからないケースが多数だからです。
区分マンションへの投資についてもスピードの観点からお勧めしていないわけです。
投資として利益が十分に見込めれば、特別新築なのか中古なのかは全く問いません。
投資として見た場合、一番効率が良く資産形成が出来るのが、1棟・中古の収益物件という事実から、当社(私)はこの分野に特化して事業を展開しているわけです。
事実、当社で既に1棟物件を購入いただいたお客様から区分マンションの売却を依頼された場合は、売り業者として取引もたまにしています。
また、過去には2棟だけですが、新築物件の仲介をさせて頂きました。
「あれだけ、新築を否定しておいて?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが事実です。
その2棟は次のようなスペックの物件です。
1.京都市下京区 新築 S造 表面利回り8%
2.神戸市長田区 新築 木造 表面利回り10%
京都市内中心部は現在バブルのような相場になっていまして、当社と取引のある某大手仲介会社の担当者からの情報では、京都市内築20年以下のRC造物件の平均成約利回りは7.2%とのことです。
この相場観において、1の物件を評価すれば割安ということです。
2についても説明は不要だと思います。
この1,2年の物件価格高騰を受けて、良質な中古1棟物件が市場には出にくくなってきました。
そこで新築物件を考えられる方も出てくるのは、当然の流れだと思います。
現在の市況感において、私が考える買ってよい新築物件は次のようになります。
・新築の相場利回りより、1-2ポイント利回りが高い物件
→新築プレミアムがなくなっても、イールドギャップ1.5以上取れる可能性が高い。
・A立地の物件
→利回りは6%台(関西圏)でも、価格が下がらない。(むしろ値上がりするかも)
つまり、立地が普通以下で、新築プレミアムがのっかった状態で、表面利回り7%前半の物件を購入してはいけないということです。
こういう物件は、個人信用力を利用したアパートローンで金利2%前後、35年融資となるため、とりあえずはキャッシュフローが回り一見買いとなりますが、同エリアの築10年、築20年、築30年以上の家賃を調査すれば、大雑把ではありますが賃料下落の傾向は見て取れるので、将来のキャッシュフローの見通しは立てれると思います。
※相続税対策で購入される方は、上記の事は当てはまりません。
現在当社でも、当社で取引のある地場業者さんが開発する1棟新築物件を来月以降に販売する予定ですが、利回りは9%台です。
まちがっても、表面7%台の木造新築物件は紹介することはありません。
地場業者が開発する格安物件か、自ら土地を購入し開発する以外は、新築物件はお勧めしないのが今の私の考えです。
参考にしてみてください。
本日は以上となります。
大和財託株式会社
藤原 正明
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