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社長ブログ〜積小為大〜

不動産投資は儲からない? その2

2014.09.16

毎度お世話になります。
大和財託の藤原です。
 
本日は1件決済があり朝から金融機関に行っていました。
 
 
不動産の取引(決済)は、午前中に行うこと多いのですが、これは売買代金の受け渡しの大半が振込でされるため、午後の取引の場合、万一何か送金時のトラブルが発生したときのリカバリーが難しくなるからです。(リミットは午後3時です)
 
 
売買残代金の着金を確認できないと、売主の抵当権抹消もできずですし、登記上の所有権を移すことが出来ないわけですね。
 
 
今月はあと2件決済がありますが、お客様にとっては決済後が賃貸経営のスタートであるため、気を引き締めて賃貸管理にあたらせていただきます。
 
 
さて本題です。
 
 
本日は前回のつづきで、「不動産投資はあまりもうからない?パート2」です。
 
 
前回の記事はこちら
 
 
 
前回、不動産投資というものは、購入代金の90~100%を借入に頼る場合、最終的なキャッシュフローは総投資金額の2~3%程度ということをお話させていただきました。

総投資額1億円(売買代金、購入諸費用)の場合で、税引き後キャッシュフローが200~300万円程度という具合です。

(もちろん、超高利回り物件を取得できた場合はこの限りではありません)

不動産投資は「投資」という側面と「経営」という側面がありますが、「投資」という側面で見た場合は、世にある他の投資と比較することで、資金をどこに投下するのが良いかの判断が付きます。

ちょっと、他の投資について調べてみました。

例えば、投資信託の三井住友・NYダウ・ジョーンズ指数ファンドの分配金利回りは18.81%となっています。

超高利回りの投信においては、三井住友・高成長インド・中型株式ファンドで分配利回りが40%を超えます。

外貨建ての投資信託にはこのような高利回りを期待できる商品が多くあります。
ただし、当然に為替変動リスクやそもそもの基準価格の変動があるため、リスクが伴います。

国内の不動産投資の投資総額に対するリターンは先の通り3%程度ですので、表面の数字だけを見ると、不動産投資は儲からないとなりそうです。

ここで、別の視点で見てみます。

不動産投資を行う上で、最大のメリットは投資をする際に借入をすることが出来る点につきます。

言い換えれば、自分のお金は投資金額の10%程度で良く、大部分は他人の金を利用できるということです。

ここでいう他人のお金とは金融機関からの融資金となります。

反対に、現金で収益物件を購入するということは、投資という観点からは効率が悪すぎます。
(相続税対策、キャピタルゲイン狙いは除く)

世の中のあらゆる投資を見ても、投資するにあたり借り入れが出来る投資は不動産投資以外有りません。

簡単な例を出してみて、不動産投資のパフォーマンスを評価してみます。計算を分かりやすくするために、税引前とします。

物件価格:10,000万円
購入諸費用:700万円

投資総額:10,700万円
 
家賃収入:1,000万円
運営費:250万円 (空室率も考慮済みとする)
NOI:750万円
FCR:7.0%  (750万円/10,700万円)
 
借入金額:10,000万円
金利:2.5%
期間:25年
年間返済額:538万円 (元利均等返済)
ローン定数:5.38%  (538万円/10,000万円)
 
この投資の場合の税引き前キャッシュフローは以下の通りです。
 
NOI-ADS=750-538=212万円 
 
(または、10,000×(7.0%-5.38%)+700×7.0%  )
 
 
投資総額10700万円に対し、税引前212万円のキャッシュフローとなります。
 
投資総額に対するリターンは 212/10700=1.98% 程度となります。
 
 
しかし、この投資のうち、自分が出資したお金は700万円でした。
 
自分のお金に対するリターンは、
 
212/700=30.2%  となります。(CCRといいます)

 
この数字が意味するところは、多少乱暴ですが、自己資金は3年間で回収でき、その後は全て利益になるということです。
 
もし、売却時にその時の残債金額+売却諸経費以上で売れれば、保有期間中のキャッシュフローがまるまる手元に残るということです。(減価償却に伴う、建物簿価減少分は考慮しません。)
 
※ただし、物件価値が購入後に著しく下がる場合は、売却時に売りに売れなくなります。その場合は、持ち続けることで元金返済をすすめ、売却可能金額まで残債が減るのを待つことになります。新築木造アパートや新築区分マンションが該当します。
 
 
この視点を持つと、不動産投資が他の投資と比べ、いかに優れるかということが分かると思います。
 
 
投資効率のみを求めると、出来る限り自己資金は少ないほうが良いということになりますが、ダメ物件を購入してしまうと空室の長期化、突発的な修繕の発生などで、レバレッジがマイナスに働いてしまいます。
 
 
最終的にはどの程度自己資金を入れるかは、物件の評価と、投資家のリスク耐性・資金力によって決まります。
 
 
 
【まとめ】
不動産投資は世の投資の中で唯一、借入を起こして行うことが出来る。
借入(他人のお金)を有効に利用することで、他の投資では到底成しえない投資パフォーマンスを発揮できる。
 
 
 
本日は以上となります。
 
 
 
追伸:
現在、いろいろ業務が立て込んできているため、今後のブログ更新は少しペースを落とさせていただきます。10月以降には、現在進めているプロジェクトについて公表できると思います。
 
 
 
大和財託株式会社
藤原正明

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