社長ブログ〜積小為大〜
融資情勢 パート2 会社員のアパートローンで新築区分は正解か?
毎度お世話になります。
大和財託の藤原です。
当社はプロ野球球団の阪神タイガースを2019年シリーズサポートカンパニーとして応援しています。
その中で6/7(金)~6/9(日)の3日間、毎年恒例になっている阪神タイガース戦の冠協賛試合を行いました。
今シーズンは北海道日本ハムファイターズとの三連戦となりました。
三連戦の結果としては二連敗の後の最終日、病気から復帰した原口選手のサヨナラ打勝利となりました。
めちゃくちゃ感動しました。
不屈の精神で困難を乗り越えることを目の当たりにし、私も頑張ろうと気持ちも新たになりました。
さて、冠協賛試合初日は、始球式があり、私が投げました。
(写真は運営側で撮影されていますが現在手元にありません。)
ギリギリノーバウンドで行けました。。
やはり始球式直前の練習だけではだめだというのが、よくわかりましたので来シーズンに向けて今から練習してまいります。
当社現在全国展開をしている最中ですが、大阪・関西の企業としてこれからもスポンサーやCSRを通じて、地域社会に貢献してまいります。
さて、本題です。
前回の続きで「現在の融資情勢」についてです。
前回は会社員の方の融資情勢と現状を受けての融資戦略について書かせていただきました。
前回の記事はこちら
限られた融資枠の中で、キャッシュフロー出て自己資金が積みあがる物件、具体的には区分マンションではなく、1棟物件を買いましょう、ということになります。
こういうことを言うと「大和財託は1棟物件を提供する会社だから、そういうことを言っているんだろう」という風に捉えられるとも思いますので、本日は数字でその根拠を示したいと思います。
実際に販売されていた新築および中古の区分マンションを投資シミュレーションしてそのパフォーマンスから、投資としての是非を確認いただけたらと思います。
※シミュレーションで出てくる区分マンション物件は少し前のデータであり、今はもっと利回りが悪くなっていることを確認しています。
■ 新築区分マンション
繰り返しになりますが、投資向けの新築区分マンション投資は絶対やってはいけない投資となります。
なお、富裕層の方などが、節税目的(相続税)や現預金を寝かせておくのがもったいないという理由で、実需向けの分譲マンション・タワーマンションを購入し運用するのは良い投資です。
現金運用でネット利回り(≒FCR)で2-3%程度で運用できますし、相続税評価額も物件によっては現金で保有しておくより、半分程度の圧縮できます。
そして売却時にも大きな価格下落無しで現金化することも可能です。(相場による)
さて、投資用の単身者向け新築区分マンションの件、まず論より証拠ということで、以下に投資条件およびシミュレーション結果を示します。
【 試算条件 】
■構造 :RC造
■築年数 :新築(減価償却期間:47年)
■購入金額 :2,000万円(土地:100万円、建物:1,900万円)
■諸費用 :80万円
■満室想定家賃:105.6万円(表面利回り:5.28%)
※4年後 5%、8年後さらに5%下落・2ヶ月空室
■運営費用 :28.3万円
■借入金額 :2,000万円(自己資金:80万円・・・A)
■借入金利 :1.975%
■借入期間 :35年
■税率 :33%(所得税・住民税)
■保有期間 :10年
■売却金額 :1,450万円(利回り:6.57%)
【 総評 】
全く儲かりません。
こんな物件で融資枠を使い切ったら、物件を買い増すこともできず、経済的安定の実現も不可能となります。(別途現預金などで3000~5000万円以上あれば別)
むしろ毎月の手出しが拡大してくと同時に、物件価格の下落が借入返済よりも早く、売るに売れない状態がずっと続くことになり、経済的安定とは真逆の結果となります。
中長期的に保有すればどうか?という点については、当然20年30年と保有していけば、借入返済が進んでいき、ある時点で物件市場価格より残債が少なくなります。
しかし、その間手出しはずっと拡大しながら続きますし、20年以上先に売却収支がトントンで終わらせたとしても、その期間中の手出し金額は回収できず、「区分マンションをもつこと」という目的以外は達成できません。
当然に資産運用、経済的悩みの払しょくのために投資をしている方が多数なわけで、新築区分マンションを購入する理由は全く見当たりません。
先日、不動産投資イベントに協賛したときに、普段あまり接点のない方々(区分マンションが良いと思っている方々)と会話をするという機会に恵まれました。
そこで驚いたのは、新築区分マンションの利回りは4%とかあって他の投資よりいいよね!っていう声がいくつか聞いたことです。
ペーパーアセットへの投資であれば、経費などはあまりかかりませんので、税引前の利回りは表示されたものに近くはなります。
しかし、不動産投資の場合は、さまざまなランニングコストがかかったり、入退去があったり、借入すれば返済もあるわけで、表面利回り通り運用できるわけではないことを、全く考慮していないということです。
投資という名なので、同じように捉えている方が意外に多いのが、本当に驚くとともに、やばさを感じました。
不動産投資ではなく、賃貸経営とすれば、売上=利益ではないのは社会人であれば、多数の人はわかると思うので、そういう啓蒙活動は必要だなと思いました。
いずれにしても、上記のシミュレーションおよび解説の通り、新築区分マンション投資は絶対やってはダメということは、理解いただけたのではと思います。
収支の面、そして貴重な融資枠を使い切ることで、今後のリカバリーが効かなくなるというのがその理由です。
次回は中古区分マンションについてです。
本日は以上となります。
大和財託株式会社
藤原 正明
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