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社長ブログ〜積小為大〜

年収3000万円という虚栄 パート2

2015.11.07

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毎度お世話になります。
大和財託の藤原です。

11月に入り秋が深まってきました。

この時期は食べ物と熱燗がおいしくなります。
既に忘年会の話もチラホラ聞くようになり、良い仕事をするためには身体のコンディションを保つことがより必要になります。

先日少しショックでもあり、うれしいことがありました。

身体のコンディションを保つために現在ジムに週3~4回行っているのですが、1か月前に採寸し完成したオーダースーツを先日受取り着たところ、胸まわりと背中まわりに余裕がなくなり、再度修正をお願いすることになってしまいました。

おかげで、11月でも背抜きの夏物スーツを着ながら仕事に励んでおります。

賃貸繁忙期も残り1か月程度となり、売買案件も年内決済が増えてきていますので、夏服でも寒く感じないように、先ずは年末まで仕事を圧倒的量と質でこなしてまいりたいと考えております。

さて本題です。

前回の続きで、「年収という曖昧な尺度」についてです。

前回の記事はこちら

広告で見かけた、「本業と不動産投資によって年収3000万円となり経済的安定を手に入れました」的なものの実際の手残りが少ないという話です。

では、見ていきましょう。

その方の会社員としての年収を700万円とすると、不動産投資による家賃収入は年間で2300万円ということです。

その広告は新築1棟マンションをフルローン購入で勧めるもので、調べてみると平均表面利回りは7%でした。

ということは、総投資規模は2300万円/7%≒33000万円となります。
(もちろん、複数棟購入してトータルで3.3億円という意味です。また、計算を簡単にするため購入諸費用は考えません)

家賃収入は2300万円ですが、まるまる手元に残るわけではありません。

空室もあれば、固都税や管理費用など各種経費もかかります。
トータル運営費を家賃収入の30%と仮定すると、運営費は2300万円×30%=690万円となります。
(純営業収益NOIは2300万円-690=1610万円ということ)

融資については、新築木造で長期融資が可能な某アパートローンにて、フルローンアレンジ、金利2.3%、35年と仮定します。

(本当は年収比で3.3億円の融資は難しいのですが、計算を簡略化するために全てこの条件で融資を受けたとします)

すると、年間返済額は約1370万円となります。(元利均等返済)

税引き前キャッシュフローBTCFは以下の通りとなります。

家賃収入:2300万円 (a)
運営費(空室率考慮): 690万円 (b)
返済額:1370万円 (c)
BTCF:240万円 (a-b-c)

どうでしょうか、思ったより少ないと感じられると思います。

税引き後キャッシュフローATCFを考えてみます。

まずは不動産所得を計算します。

減価償却計算を簡略化するために、以下の仮定をします。
建物金額:16500万円(全体の50%)、構造:木造(22年償却)

不動産所得は次の通りとなります。

NOI:1610万円(a)
ローン利息(1年目):750万円(b)
減価償却費:760万円(c)
不動産所得:100万円 (a-b-c)

個人で購入しているとすると、給与所得と不動産所得は総合課税となります。

この方の給与収入は700万円でしたので、給与所得は約510万円となります。

(社会保険料は87万円とし、その他控除は考えないものとします。)

課税所得および所得税・住民税を考えます。

給与所得:510万円(a)
不動産所得:100万円(b)
基礎控除:38万円(c)
社保控除:87万円(d)
課税所得:485万円(a+b-c-d)

課税所得485万円の場合、所得税・住民税率は30%のゾーンに入ります。

所得税・住民税負担は

485万円×30%-控除額42.75万円=103万円

給与だけの収入だった場合の税負担は約74万円であることから、不動産投資によって増えた税負担は

103万円-74万円=29万円

となります。

不動産収入による税引き前キャッシュフローは240万円でしたので、不動産投資によって増えた税引き後キャッシュフローは、240万円-29万円=211万円となります。

給与からの手取り540万円と、不動産投資からの手取り211万円と合わせて、最終手取りは751万円になりました。

(ちなみに給与収入だけで手取り750万円を得ようとすると、給与収入は1000万円程度となります)

どうでしょうか、年収3000万円という表向きの金額とは、かけ離れた手残りとなりました。

家賃収入●千万円!とか、総投資額●●億円とか、全く無意味ということが理解できると思います。

(当社の会社経営でも売り上げ目標はありません。あるのは売上総利益、経常利益、税引後純利益の各目標です。売上は結果にすぎません)

税負担まで考慮した手残りキャッシュフローを重視し、美辞麗句・虚栄広告に騙されないようにする必要があると考えます。

本日は以上となります。

大和財託株式会社
藤原 正明

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