社長ブログ〜積小為大〜
関西圏の融資事情
毎度お世話になります。
大和財託の藤原です。
9月に入りました。
酷暑の大阪は昼間は暑いのですが、朝晩は少し涼しくなり夏の終わりを感じています。
9月は多くの会社が上期決算となるため、目標に向かって追い込みをかける時期になります。
毎度のことですが金融機関の営業担当者も上期の貸金残高目標達成に向けて、支店レベルで審査部と交渉し少しでも案件を通そうとします。
アパートローンであれば、ある程度はパッケージで決まってしまいますが、市中金融機関のプロパー融資に関しては、定量的な決まった属性ラインがないため、平時であればぎりぎりか少し下回っていても、あるいは保全が多少かい離していても融資を通してくれやすくなります。
審査スピードを考えると、今週(9月12日まで)中に審査に持ち込めれば、月内決済が可能かもしれませんので、当社でも一人でも多くの方に物件を提供できるよう、情報収集を行っています。
さて、本題です。
本日は、「最近の融資動向」についてです。
特に関西圏の融資動向についての情報が少ないため、簡単に発信したいと思います。(詳細はノウハウのため書きませんが)
新聞等の報道があるように、今不動産市況はバブルの様相を呈しています。
実需向けの分譲マンション価格は高値維持の状態がつづき、ハウスメーカーの決算内容は過去最高を記録しています。オフィス賃料も6年ぶりの高水準です。
特に、相続税対策や不動産投資としての賃貸住宅の着工数は、今年は特に多いようで、上期(1~6月)全体の住宅着工戸数は2009年以降最高の46.3万戸になっています。(賃貸住宅は前年比8.7%増の19.3万と大幅な伸びです)
住宅供給についての問題点は別の機会に譲るとして、賃貸住宅の着工が大きく伸びているということは、不動産への融資も増えていると同義になり、金融機関の積極的な姿勢がうかがえます。
新築であれば、建築費用を融資する際に建物以外に土地も担保として取れるため、金融機関としては保全がとれ回収リスクがないとのことでいまだに融資は積極的な様子です。
しかし、最近は一部融資が厳しくなったと各方面から聞く機会が増えてきました。
(ここで厳しくなったというのは中古の1棟物件に対してです。)
特に関東圏では、債務者に求める属性のバーが高くなった傾向とのこと。(関東の業者ともよく情報交換しています)
例えば年収1000万円くらいのサラリーマンの方では金融資産が厚いか、すでに複数棟保有して返済原資を確保しやすいかなどがなければ、融資がおりにくくなっているとのことでした。
また、アパートローンで積極的な某銀行は、自己資金・金融資産のエビデンス確認が厳しくもなりました。(これは、全国区なので関西圏も当てはまります)
これまでは写しでよかったのですが、色々な方法でかさ上げ、書き上げする方が続出したようで、いまでは原本提示、ネットバンクであればその場でログインが必須になり、厳しくなった様子。
では、当社地盤の関西圏(京阪神)はどうなのか?
まったく変わっていません。
というより、かなり積極的になったといえます。
ある金融機関は新たにアパートローンを組成し、比較的小規模の物件には金利2%以下で期間35年まで出しますし、2億円程度までは別の融資商品にて対応します。
また、ほかの金融機関では、これまでは大企業のシンジケートローンなどしか扱わなかったのが、今では一般個人投資家(法人にする必要はあり)に対し、積極融資を展開しています。
そのほかにも、従来は法定耐用年数内の融資が原則だったところが、プラスアルファで融資をするようになったとか、枚挙にいとまがない状態です。(これには一定の属性が必要だったしますが)
このように、関西圏(特に京阪神)の金融機関は収益物件向け融資をかなり積極的に行うところが新たに増えている状況です。
しかし、債務者および物件のエリアは多くは営業エリア内となるため、関西圏・京阪神エリアに居住していることが積極融資の恩恵にあずかれる条件にはなります。
また、紹介で行くということも大切です。
一見ではあまり相手にしてくれないことが多いようです。
当社は一つの節目である3期の決算がようやく終わったところで、関西圏の金融機関から積極的な営業を受けられるようになりました。
今まで以上に多くの金融機関とコネクションを持てるようになったため、お客様にもより良い最適な融資先をご紹介できるようになっています。
このように、地域によって融資事情は大きく異なりますので、居住地による制限は受けますが、常に地域の融資事情を把握することが収益不動産で資産形成をなしえるために必要なことと言えます。
本日は以上となります。
大和財託株式会社
藤原 正明
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