社長ブログ〜積小為大〜
出口戦略についての再考
毎度お世話になります。
昨日のサッカー コートジボワール戦の時間帯に1棟アパートの物件案内をしていた仕事一筋の大和財託の藤原です。
日本代表負けてしまいましたね。
サッカーはそれほど詳しくないのですが、ワールドカップやオリンピック時には人並み程度に関心をもって観ていますが、今回はネットで確認しただけでした。
最後まで諦めずに頑張っていただきたいです。(内容の薄いコメントで恐縮です。。)
さて、本題です。
本日は、「出口戦略についての再考」です。
ここ数年、不動産投資では出口戦略が大切ということが叫ばれるようになってきました。
購入前に、いつ不動産を売却するか事前に考えるということです。
最近の傾向を見てみると、5,6年前に収益物件を購入した人は現在売却による譲渡益を出している方が多く、ある意味よい出口を迎えられているようです。
(実は私も昨年に個人所有の物件を2棟売却し、開業時の資金に充当しました。)
では、現在売りに出している方は、購入時に売却時期を想定し出口戦略を立てていたのでしょうか。
実は、ほとんどの方はいつ売却するかという出口は立てていませんでした。
一昨年から始まった、景気回復期待感で収益不動産の価格が上がったため、現在利益確定の売却をしているにすぎません。
不動産マーケットを正確に予測出来たら、そっちの世界でプロになれるということです。
何が言いたいのかというと、売却という出口の事ばかりを考えるばかりに、購入できる物件の幅を少なくしている方が多いように思います。
「売却」という方法をとる出口もありますが、「持ち続ける」という方法の出口(方向性)もあるということです。
不動産投資業界の歴史を紐解いてみますと、今でこそ一般の人が収益物件を購入することは市民権を得ていますが、もともと収益物件を保有する人は一部の限られた人のみでした。
地主が資産活用でアパートを建てたり、不動産業者が貸家業を営む目的であったり、一部の限られたプレーヤーのみが収益物件を購入していました。
それが、ロバートキヨサキ氏の金持ち父さん・貧乏父さんの影響で、不労所得としての不動産投資が注目され、一般の方々も収益不動産を購入し始めました。
丁度同時期に、某メガバンクがアパートローンを商品化し、追随する形でいくつかの金融機関ではアパートローンのパッケージングし、サラリーマンの方でも融資を利用できるスキームが構築されました。
また、不動産証券化によりリートが上場し、ファンドが物件を買い漁るようになり、プロのファンドが物件購入する際に活用する投資指標や手法が一般投資家にも知れ渡るようになりました。
そこで出てきたのが出口戦略です。
ファンドは一定期間保有後必ず売却し、利益を投資家に分配しなければなりません。
物件にもよりますが、ファンドは5~7年程度の保有で売却することが多いようです。(これは内部収益率的にも効率が良いです。)
ファンドの投資手法と同じように、一般投資家の方も必ず売却しなければならないという風潮が今の状況だと思います。
私が考える出口は、いつでも売却できるような物件を購入することが前提ですが、まずは保有によるキャッシュフローを得つつ、不動産市況上昇局面や金融機関による融資条件の軟化があった際に、利益確定の売却をするものです。
一応の売却時期の目安は、減価償却が終わったタイミングとなります。
(ただし、高利回り物件などは、別途減価償却資産を組み入れ保有し続けたほうが良いです。)
私も以前ブログで出口戦略について、売却前提の考えをご紹介しましたが、少しニュアンス的に間違って伝わっていることが、投資相談に来られた方とお話しする中で分かったので、今回この記事を書きました。
参考にしていただけたらと思います。
本日は以上となります。
大和財託株式会社
藤原 正明