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やまとの土地活用

コラム

駐車場の固定資産税はいくら?基礎からリスク対策まで解説!

駐車場経営は少ない初期投資で始められ、建物の建設には向かない土地の活用方法として検討する方も多いでしょう。ただ、駐車場の固定資産税は住宅用地よりも高額になるケースもあるので、税金を含めて長期的な運用計画を考えることが大切です。

 

この記事では、駐車場の固定資産税について、計算方法や節税ポイントを詳しく解説します。駐車場経営で課せられる他の税金や、駐車場経営のメリット・デメリットなども紹介するので、駐車場の固定資産税を理解したい方や、土地活用方法として駐車場経営を検討している方はぜひご覧ください。

 

駐車場の固定資産税について知っておくべきこと

固定資産税は、不動産に対して課せられる税金です。駐車場の固定資産税に関する重要なポイントとして、下記項目が挙げられます。

 

  • 住宅用地の最大6倍の税金が発生する
  • 設備も固定資産税の対象である

 

住宅用地には固定資産税の軽減措置が受けられますが、駐車場では利用できません。また、土地だけでなく設備にも固定資産税が発生するため、住宅を建てたケースに比べて課税額は最大6倍高くなる可能性があります。土地活用の方法を検討する場合は、固定資産税を含む税金に関して理解した上で駐車場経営を始めることが大切です。

 

当然ながら、アスファルト舗装などの設備が多いほど、固定資産税も上がります。アスファルト舗装した場合にも、施工費は課税対象なので注意が必要です。

 

設備を充実させることで、駐車場の利用者が増え収益向上につながりますが、固定資産税額も高くなるため結果的に出費が増えてしまいます。同じ土地活用の方法でも、住宅用地よりも駐車場利用の方が税金負担が大きいことを理解しておきましょう。

 

駐車場経営でかかる税金の種類

駐車場経営で発生する税金には、主に次の5つがあります。

  • 固定資産税(償却資産税)
  • 都市計画税
  • 消費税
  • 所得税・住民税
  • 個人事業税

 

駐車場の土地には「固定資産税」と「都市計画税」、土地以外には「償却資産税」がかかります。また、駐車場運営による売上には「消費税」が、所得に対しては「所得税」「住民税」「個人事業税」が発生します。

 

一見すると種類が多いものの、計算方法や割合は決まっているため、正しく把握しておけばスムーズな駐車場経営が可能です。税金ごとの課税対象や基本的な税率など、基本情報について解説していきます。

 

固定資産税

固定資産税は、土地や建物など固定資産の所有者に課される地方税です。毎年1月1日の時点で土地を所有している個人または法人に課税されます。年の途中で所有権が変更される場合は、納税対象者の確認が必要です。

 

原則として、毎年4月、7月、12月、2月の4回に分けて納税しますが、市町村によっては納期が異なる場合があります。支払い方法は、納付書を使った現金払いまたは口座振替が利用可能です。近年では、クレジットカード払いに対応する自治体も増えていますが、別途手数料がかかる点に注意しましょう。

 

固定資産税額は、以下の計算式で求められます。

「固定資産税額=固定資産税評価額×税率1.4%」

 

参考:固定資産税・都市計画税(土地・家屋)(東京都主税局)

 

固定資産税評価額とは、各市町村が「固定資産評価基準」に基づいて判定した土地や建物の評価額のことです。一般的には、公示価格の70%が目安ですが、立地や形状など土地の条件次第で変わります。建物の場合、築年数が長いほど評価額は減ります。

 

直近の固定資産税評価額は、毎年4月~5月に所有者宛に送られる「固定資産税・都市計画税納税通知書」内、課税明細書に記載されています。

 

なお、固定資産税には、特定の金額を超えた場合にはじめて課税される「免税点」が設けられています。土地の場合は30万円、家屋なら20万円が免税点と決まっており、固定資産税評価額が上記金額を下回る場合は非課税です。また、公衆用道路や公園といった国や地方公共団体が所有しているもの、その他地方税法で定められているものも固定資産税の課税対象外です。

 

土地や家屋以外で、取得額が10万円を超える資産は償却資産と呼ばれます。駐車場経営の場合はフェンスやアスファルト舗装などが償却資産に該当します。償却資産の免税点は150万円のため、固定資産税評価額が150万円未満であれば非課税です。

 

償却資産税

償却資産税は、土地や建物以外の設備など課せられる税金です。駐車場経営の場合、アスファルト舗装やフェンスといった設備が対象で、税額は以下の計算式で算出されます。

 

「償却資産税=課税標準額×税率1.4%」

 

原則として、取得価額が10万円以上の設備が課税対象ですが、先述の通り償却資産の免税点は150万円なので、課税標準額が150万円未満の場合は非課税です。

 

償却資産には、経年によって価値が下がる「減価償却」を採用しています。償却資産の使用期間は、国税庁が定めた「法定耐用年数表」を使い、現在の課税評価額を正しく計上し直します。

 

参考:償却資産の評価に用いる耐用年数

減価償却の方法には、毎期一定額を計上する定額法と、一定の割合をかけて算出して計上する定率法、資産の利用度に比例する生産高比例法があります。

 

ただし、税法における課税の不平等を防ぐため、減価償却に関する制限が設けられており、国税と地方税では異なる扱いです。

 

参考:固定資産税(償却資産)(東京都主税局)

償却資産の評価額の計算方法

償却資産の評価額は、以下の計算式で算出します。

 

1年目=取得額×(1-減価率×1/2)

2年目以降=前年度の評価額×(1-減価率)

 

参考:固定資産税(償却資産) (東京都主税局)

 

減価率とは、設備など償却資産の耐用年数に対応して定められている割合のことで、国税庁のホームページなどで確認できます。

 

具体的な数値を使ってシミュレーションしてみましょう。取得費用が1,000万円、耐用年数2年(減価率0.684)の償却資産評価額は、以下の通りです。

 

1年目の評価額=1,000万円×(1-0.684×1/2)=658万円

2年目の評価額=658万円×(1-0.684)=207万9,000円

※千円未満は切り捨て

 

課税標準額は、上記の合計で算出できます。

658万円+207万9,000円=865万9,000円

 

課税標準額が150万円以上のため課税対象となります。

固定資産税の計算は以下の通りです。

 

865万9,000円×1.4/100=12万1,200円

※100円未満は切り捨て

 

固定資産税額は、12万1,200円と計算できます。

 

都市計画税

都市計画税とは、固定資産税と併せて徴収される税金です。道路建設や上下水道の整備など、都市計画事業や土地区間整理事業の費用として使われます。

 

都市計画税の課税対象者は、「市街化区域内」に土地や建物を所有している者のみです。該当するかどうかは、自治体のホームページで確認するか、市区町村へ直接問い合わせてみましょう。

 

都市計画税は固定資産税と同様に、毎年1月1日の時点で該当区域内に土地や家屋を所有している者に課税されます。毎年4月~6月頃に、市町村から届く納税通知書を使って、固定資産税と併せて納税します。

 

都市計画税の税額は、下記計算式で求められます。

「都市計画税の税額:固定資産税評価額×税率(最大0.3%)」

 

都市計画税の税率は市町村ごとに異なりますが、上限が0.3%と決まっています。なお、固定資産税が免除されている土地や家屋については、都市計画税は非課税です。

 

参考:都市計画税(総務省)

 

消費税

消費税は、経費を差し引く前の売上にかかる税金です。原則として、駐車場経営の場合の税率は10%ですが、以下の条件を満たすと免除されます。

  • 土地のみの貸付
  • 整備前の土地を駐車場運営者に貸し出す場合

 

参考:No.6213駐車場の使用料など(国税庁)

 

駐車場の経営方式と消費税の課税対象

駐車場経営には、自主運営(個人経営)方式や一括借り上げ(サブリース)方式、管理委託方式といった種類があります。一括借り上げ方式は、土地所有者が駐車場の運営会社に土地を貸し出す方法で、管理や運営業務は運営会社が担当します。アスファルト舗装後に時間貸し駐車場を設営する「施設貸し」の場合は、売上に消費税が課税されます。

 

また、管理委託方式とは、駐車場の管理を不動産会社や駐車場運営会社に委託する経営方法で、管理委託料が発生します。いずれの経営方式でも、駐車場が住宅に紐付いていない場合は、消費税の課税取引です。

 

アパートやマンションに併設されている駐車場は、下記の条件を満たしている場合、消費税は非課税となります。

  • 入居者1戸あたり1台以上の駐車場が確保されている
  • 自動車保有や入居の有無にかかわらず、全住戸に駐車場が割り当てられていること
  • 駐車場の使用料が家賃に含まれている(家賃と駐車場代を分けて徴収していない)

 

参考:No.6226住宅の貸付け(国税庁)

 

駐車場経営の消費税が免税されるためには、上記の条件を満たす必要があります。

 

課税事業者と消費税の課税対象

課税事業者であるかによっても消費税の納税義務が変わります。法人は前々事業年度、個人事業主は前々年の課税売上高が1,000万円を超える場合、消費税の課税事業者となるため納税義務が発生します。

 

一方、課税売上高が1,000万円以下の場合、免税事業者となり、課税取引の駐車場の売上にかかる消費税について納税義務はありません。

 

参考:No.6501納税義務の免除(国税庁)

 

所得税

所得税は、個人の所得に対して課される税金で、以下の計算式で算出します。

「所得税の税額=課税標準×税率-控除額」

 

課税標準とは、売上から必要経費を差し引いた総所得額です。所得税では、総所得に比例して税率が増える累進課税制度を採用しています。駐車場経営では、経費計上できる項目が少ない場合がありますが、経費が多いと課税所得が少なくなるため、節税に役立ちます。所得額ごとの税率は以下の通りです。

課税される所得額(課税標準)

税率

控除額

195万円以下

5%

0円

195万円超330万円以下

10%

97,500円

330万円超695万円以下

20%

427,500円

695万円超900万円以下

23%

636,000円

900万円超1,800万円以下

33%

1,536,000円

1,800万円超4,000万円以下

40%

2,796,000円

4,000万円超

45%

4,796,000円

 

 

※平成27年分以降

 

参考:No.2260所得税の税率(国税庁)

 

駐車場経営で得られる所得は、条件や状況に応じて「不動産所得」「事業所得」「雑所得」の3つに大別されます。国税庁の定義では、「有料駐車場の所得については、自己の責任において他人のものを保管する場合は事業所得または雑所得、それ以外の場合は不動産所得に該当する」とあります。

 

所得

駐車場の種類

不動産所得

・月極駐車場

・一括借り上げ方式の時間貸し駐車場(土地貸し・施設貸し)

・管理委託方式の時間貸し駐車場(管理会社が設備を用意)

事業所得

・管理委託方式の時間貸し駐車場(土地所有者が設備を負担)

雑所得

・管理委託方式(土地所有者が設備を負担)の特殊なケース

 

駐車場のタイプと該当する所得の分類は、下記の通りです。

 

事業所得と雑所得には明確な基準がないため、同じ管理委託方式でもどちらに該当するかケースバイケースで変わります。どの所得区分に分類されるかは、納税にかかわる重要な項目ですので、事前に税理士に確認しておくと安心でしょう。

 

個人事業税

個人事業税とは、個人が事業で得た所得に対して課せられる税金のことです。駐車場経営では、収容台数が10台以上だと課税対象となります。

 

個人事業税の計算式は次の通りです。

「個人事業税の税額=売上-(経費+各種控除額)×税率」

 

個人事業税の税率は、地域や業種によって異なりますが、駐車場経営では概ね5%です。小規模な駐車場では、個人事業税の290万円控除によって課税されない場合があります。また、個人事業に関する独自の基準を設けている自治体もあるので、事前に確認しておきましょう。

 

参考:個人事業税(東京都主税局)

 

駐車場の固定資産税は最大6倍!?なぜ高いの?

駐車場の固定資産税額は、土地の分類や計算方法の違いなどの理由から、住宅用地に比べて最大6倍の差が出る可能性があります。その経緯を詳しく見ていきましょう。

駐車場は雑種地に分類される

駐車場の固定資産税について考える際には、宅地との違いや土地の地目の分類について理解しておく必要があります。

 

固定資産税の課税対象となる土地の地目は、法律で23種類に分類されています。その中で、固定資産税の評価基準となるのは一戸建てやマンションを建てる「宅地」と、駐車場やゴルフ場などの「雑種地」を含む10種類です。

 

宅地は「建物の敷地及びその維持もしくは効用を果たすための土地」で、戸建てやマンションなどを建てる場合に該当します。雑種地は「他のどの地目にも該当しない土地」、つまり駐車場や資材置き場などです。ただし、マンションや店舗に併設されている駐車場は、宅地として認められます。

 

住宅用の土地には特例の減免措置アリ

先述した「宅地」は、戸建てやマンションなどの住宅用地と、店舗や工場に使われる非住宅用地に分けられます。住宅用地では「住宅用地の特例」による固定資産税の軽減が利用できます。「住宅用地の特例」とは、地方税法の第394条3の2で定義されている要件に当てはまる場合に、固定資産税と都市計画税の軽減措置を受けられる制度です。

 

東京都の場合、下記の要件を満たすと軽減措置の対象となり、税率が緩和されます。

  • 居住用としての土地で、その上に建つ建物の総床面積10倍までの土地
  • 一部賃貸など併用住宅の土地の場合、一定割合を乗じて算出される面積の土地

 

具体的には、住宅やマンションの敷地と一体となっている庭や自家用駐車場などを指します。ここでいう駐車場とは、居住用家屋のある敷地内の駐車場であり、まとまった台数分の賃貸駐車場は対象外です。

 

特例を受けるためには、「居住用の建物のための敷地」であると地方税法にて認められている必要があります。駐車場と判断された場合は特例の対象外なので注意しましょう。

 

 

固定資産税の対象

都市計画税の対象

小規模住宅用地

(住宅1戸あたり200平方メートルまでの住宅用地)

課税標準価格×1/6

課税標準価格×1/3

一般住宅用地

(小規模住宅用地以外の住宅用地)

課税標準価格×1/3

課税標準価格×2/3

 

住宅用地の適用要件を満たしている場合、「小規模住宅用地」か「一般住宅用地」かで特例措置による軽減度合いが変わります。具体的な軽減措置は以下の通りです。

参照:固定資産税・都市計画税(東京都主税局)

 

上記を見ると、小規模住宅用地に当てはまる場合、固定資産税額の課税標準価格が6分の1まで減ります。よって、軽減措置を受けられない駐車場の固定資産税は比較すると「最大6倍高く」なることがわかります。

 

駐車場の固定資産税の計算方法

ここからは、駐車場にかかる固定資産税の計算方法を見ていきましょう。これから駐車場経営を始める上で、実際の利益と税金とのバランスを確認しておくことは重要です。

 

例1:土地の評価額5,000万円の未舗装駐車場

アスファルト舗装や精算機などの設備費用は発生しないため、土地にのみ固定資産税が課税されます。従って、固定資産税は下記のように算出します。

 

固定資産税額=5,000万円×1.4%=70万円

 

例2:土地の評価額5,000万円、750万円の設備を備えた駐車場

精算機やゲートなど設備の費用が合計750万円の設備を付けた場合、土地と設備それぞれに固定資産税が課せられます。まず、土地の個性資産税額は、以下の通り70万円と算出できます。

 

土地の固定資産税額=5,000万円×1.4%=70万円

 

続いて、駐車場の設備を計算します。設備は、償却資産評価額が150万円以上だと課税対象となるため、償却資産評価額を確認します。設備の法定耐用年数と経年数によって償却資産評価額は変わりますが、耐用年数10年、減価率0.206の場合の計算は以下の通りです。

 

償却資産評価=750万×(1-0.206×1/2)=448万5,000円

設備の固定資産税額=448万5,000円×1.4%=6万2,790円(100円未満は切り捨てのため6万2,700円)

 

以上より、

70万円+6万2,700円=76万2,700円が固定資産税額です。

 

例3:土地の評価額5,000万円、アスファルト舗装費用が100万円の駐車場

土地の評価額が5,000万円、アスファルト舗装費用が100万円の場合、設備の固定資産税は非課税です。よって、例1と同じように、土地の固定資産税額の70万円のみ課税されます。

 

固定資産税と都市計画税を足す?実際にかかる税金の秘密

駐車場では、宅地よりも6倍高い固定資産税ばかりが注目されがちですが、都市計画税も併せて計算しておくと安心です。固定資産税と都市計画税の計算例を見てみましょう。

 

【固定資産税評価額2,000万円の土地180平方メートル】

土地にかかる固定資産税=2,000万円×1.4%=28万円

土地にかかる都市計画税=2,000万円×0.3%=6万円

納税額=合計34万円

 

都市計画税の税率は自治体ごとに異なりますが、上限は共通で0.3%です。可能性のある最大税額として計算しておくと良いでしょう。

 

駐車場にするメリットは?

所有する土地を駐車場として活用する際には、さまざまなメリットが期待できます。主なメリットは次の3つです。

  • 初期費用を抑えられる
  • 変形地や狭小地でも活用できる
  • 土地転用しやすい

それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

 

初期費用を抑えられる

駐車場経営は初期投資を抑えて始められます。すでに土地がある場合は、更地にしてアスファルト舗装やライン引きを行い、精算機を設置すれば平面駐車場が完成します。

 

立体駐車場のように機械や設備を揃えなくても、少ない初期費用で運用をスタートできます。最低でも数千万円以上かかるマンションやアパートの土地活用に比べると、低リスクな点は大きな魅力です。

 

変形地や狭小地も活用できる

住宅やビルなどの建設には不向きな変形地や狭小地の有効活用にも、駐車場は適しています。土地の広さや形状に併せて駐車スペースをレイアウトできるため、車数台分のサイズがあれば駐車場として活用できるでしょう。

 

接道義務を満たしておらず、再建築不可など法律上建物が建てられない土地であっても、車の進入が可能であれば駐車場への転用が可能です。

 

土地転用しやすい

土地の転用や更地への復帰が簡単な点も、駐車場経営のメリットです。建物を建てない分設備が少なく簡単に撤去できるため、土地の転用や売却がスムーズに行えます。

 

マンションやアパートで借家権契約を結んだ場合、他の用途へ土地を転用することは借地借家法の関係上困難です。一方で、駐車場は借地借家法の適用対象外であり、事前通告のみで利用者へ立ち退きを依頼できます。営業権や賃借権なども発生せず、自由度や流動性を確保しながら土地活用できるでしょう。

 

駐車場のデメリット・リスクは?

駐車場経営にはメリットがある一方で、デメリットもあります。長期的に土地を運用する選択肢として駐車場経営を検討する場合は、注意点も理解した上で始めることが重要です。主なデメリットやリスクとしては、以下の点が挙げられます。

  • 固定資産税が増える
  • 立地が重要になる
  • 所得税・住民税が増える

それぞれについて解説します。

 

固定資産税が増える

土地を駐車場として活用する場合、住宅用地とは異なり「住宅用地の特例」による固定資産税の軽減措置は適用されません。先述の通り、マンションやアパートなどを建てて、宅地と認められる場合は、特例により課税標準価格が6分の1まで下がります。

 

一方、駐車場には税金の優遇措置がないため、最大6倍の税金がかかる点に注意が必要です。

 

立地が重要になる

駐車場経営による利益は、立地にも左右されます。特にコインパーキングの場合、集客できるかどうかは立地の影響も大きく、場所によっては売上が少ない可能性があります。

 

駅から遠い土地などは、マンションやオフィスビルの運用には向かなくても、駐車場はある程度のニーズがあるので活用できる、という見方もあるでしょう。とはいえ、極端に人の少ない環境などでは集客が難しいので、駐車場運営による利益を確保しやすい立地や地域を選ぶことが大切です。

 

所得税・住民税が増える

駐車場経営によって得られた所得には、所得税や住民税がかかります。平地駐車場のように、少ない設備で運営を始める場合は初期費用を抑えられますが、設備がない分減価償却がありません。そのため、所得から差し引ける必要経費が少なくなり、課税対象額が増える可能性があります。

 

ただ、立体駐車場など設備を充実させた場合でも、住宅用地の建物に比べると減価償却費は少ないため、所得額は高くなりやすいでしょう。

 

固定資産税を節税するためのポイントとは?

駐車場経営の固定資産税を節約するために、できる対策を紹介します。住宅用地に比べて固定資産税が高額な駐車場活用における節税ポイントとして、次の3つについて詳しく見ていきましょう。

 

  • 償却資産に税金がかからないようにする
  • 一括償却資産制度を利用する
  • 貸付事業用宅地として認められる

 

償却資産に税金がかからないようにする

アスファルト舗装や精算機などの設備は、償却資産評価額が150万円未満の場合、固定資産税は非課税です。駐車場には、コインパーキング式や機械式など多彩な種類があります。設備に対する評価額の合計が150万円を超えないように、設備や形態を検討してみましょう。

 

広さのある土地の場合、種類の異なる駐車場に分けることも節税につながります。コインパーキングと月極駐車場を半分ずつ開設することで、設備費用を節約でき、固定資産税を減額できます。

 

一括償却資産制度を利用する

一括償却資産制度も、固定資産税(償却資産税)の軽減に役立ちます。一括償却資産とは、1つあたり10万円以上20万円未満の新品または中古資産のことです。一括償却資産制度により、一括償却資産を個別に減価償却せず、すべての費用を3年に分けて処理できます。

 

※参考:一括償却資産とは(確定申告等作成コーナー)

 

一括償却資産制度を利用した固定資産税について、駐車場に外灯を設置する場合の計算例を見てみましょう。

  • 電灯:1個あたりの取得額10万円、耐用年数5年
  • 設置個数:20個

 

取得費用は200万円(10万円×20個)で、150万円以上のため通常は固定資産税(償却資産税)の課税対象です。そこで、一括償却資産制度を使うと200万円を3年間に分けて、毎年67万円ずつ費用計上できます。各年度の償却資産額は150万円以下となるため、課税対象外となるのです。

 

土地自体の固定資産税は減額できなくても、工夫次第で全体の固定資産税を抑えることが可能です。

 

貸付事業用宅地等として認められる

被相続人の所有地にアスファルト舗装の駐車場を経営する場合は、貸付事業用宅地等として認められれば相続税評価額を抑えられます。結果、相続税対策になります。貸付事業用宅地等の用件を満たすと、貸付事業用宅地等の特例が適用され、200平方メートルの評価額を50%減額可能です。砂利敷きからアスファルト舗装に変更するケースも含まれます。

 

アスファルト舗装の施工費用が初期費用としてかかりますが、減額に限度額はないため、土地の評価額が高い場合には特に適した節税方法といえるでしょう。ただし、200平方メートルを超えた分の土地に対しては貸付事業用宅地等の特例が適用されないため注意してください。

 

駐車場経営を辞める選択肢もアリ!

駐車場経営では、固定資産税以外にもさまざまな税金や費用が発生し、「税金の負担が大きいから辞めよう」と思う場合もあるでしょう。駐車場経営を辞めても、他の土地活用や不動産売却といった選択肢があります。それぞれ詳しく解説しますので、駐車場以外の土地運用方法を検討する際に参考にしてください。

 

他の土地活用をする

駐車場以外にも土地を活用する方法は多数あります。代表的な例は、下記の通りです。

  • アパート・マンション経営
  • 戸建て住宅経営
  • 賃貸併用住宅経営(自宅と賃貸が併設)
  • 高齢者向け住宅経営

 

建物を建設する場合は「住宅用地の特例」が適用され、固定資産税が6分の1まで軽減できます。駐車場経営よりも初期費用は高額ですが、使える自己資金や建物の種類などを考慮することで、経営負担を抑えられるでしょう。

 

不動産売却をする

不動産を売却して土地活用自体を辞めるという選択肢も有用です。不動産を売却すると、一度にまとまった資金が手に入る上、赤字のリスクや納税負担はなくなります。同時に土地活用するチャンスもなくなるため、不動産運用による利益を得たい方は安易に売却せず、適した運用方法はないか熟考してみましょう。

 

また、売却を依頼する際の仲介手数料がかかる点にも注意が必要です。売却が思うように進まない場合は、買取業者に売却することも検討しましょう。売れにくい物件でも確実に買い取ってもらえて、早く売却が完了します。ただ、買取価格は仲介よりも大幅に下がる可能性があるので、一括査定などで買取価格を調べてから決めましょう。

 

まとめ

駐車場経営の固定資産税は、土地や設備に課税される税金です。駐車場の土地には住宅用地の特例が適用されないため、税額に最大6倍の差が生じます。とはいえ、少ない初期費用で始められる駐車場経営は、住宅などの建設には向かない変形地や狭小地でも活用でき、土地転用しやすいなどのメリットもあります。

 

償却資産の削減や一括償却資産制度の活用を通して、固定資産税を節税することも可能です。駐車場経営のメリットとデメリット両方を考慮して、最適な土地活用方法を検討しましょう。

 

大和財託では、駐車場経営における固定資産税や都市計画税についてご相談を受け付けています。駐車場以外にも、土地の条件や希望に合った最適な活用方法を提案可能です。まずはお気軽にご相談ください。

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