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コラム

相続税とは?これを見れば理解できる!基礎から徹底解説します。

ある日、突然発生する相続。身内を亡くした悲しみを乗り越えた後にやってくるのが、相続税の申告義務です。相続税を申告するまでに行うべきことが非常に多くあるため、スケジュールを立てて進めないとあっという間に申告の期限がきてしまいます。

 

しかし、相続税の基礎を把握していないと、何から行動していいのかわからない方もいるでしょう。

 

この記事では相続税とはどのようなものなのか、基礎控除や法定相続人などの相続税の算出に必要な内容から、申告の流れまで徹底解説しています。

 

相続税とは

そもそも相続とは、被相続人の財産を引き継ぐことです。相続税とは、引き継いだ財産に対してかかる税金のことで、相続人に納税義務が発生します。被相続人は亡くなった方、相続人は財産を引き継ぐ方を指します。

 

財産を相続したからといって、すべての方に相続税がかかるわけではありません。相続税が発生するのは「遺産総額-相続税の基礎控除」がプラスになった場合のみです。

 

本来、相続人になるのは、被相続人の配偶者や子ども、親や兄弟姉妹などの血縁関係にある人です。しかし、遺言で指定された場合には血縁関係がない第三者が相続人になる場合もあります。

 

相続税を軽減できる基礎控除とは

相続税の基礎控除とは、相続税の対象となる金額を計算する際に遺産総額から控除される枠のこと。「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。遺産総額から基礎控除を差し引いた金額が、相続税の課税対象額です。

 

例えば、遺産総額8,000万円、法定相続人が3人の場合は「8,000万円-(3,000万円+600万円×3)」=3,200万円。3,200万円が相続税の課税対象額です。

 

このように基礎控除額が大きいほど、相続税を軽減する効果も大きくなります。

 

参考:国税庁(No.4152 相続税の計算)

 

法定相続人の数え方

ここで、基礎控除を計算する際に重要になる、法定相続人について確認していきましょう。法定相続人とは、民法で定められた相続人のことです。法定相続人の数え方には一定のルールがあります。

 

参考:国税庁(No.4132 相続人の範囲と法定相続分)

 

配偶者がいる場合は常に法定相続人になる

まず、大前提として、配偶者がいる場合は、常に法定相続人に該当します。配偶者の有無を確認したら、第1順位から該当する者の有無を確認していきましょう。

 

法定相続人の順位と法定相続分

 

基本となる順位と法定相続分は以下の通りです。

順位

該当者

法定相続分

第1順位

子ども(代襲相続人)

配偶者:2分の1

子ども:2分の1

第2順位

両親(両親の直系尊属)

配偶者:3分の2

両親:3分の1

第3順位

兄弟姉妹(代襲相続人)

配偶者:4分の3

兄弟姉妹:4分の1

 

該当者が複数いた場合は、法定相続分を人数で均等に割ります。例えば、子どもが2人いる場合の法定相続分は「2分の1÷2」=4分の1、兄弟姉妹が2人いる場合の法定相続分は「4分の1÷2」=8分の1です。

 

数え方のルール

順位を確認する際には、以下のルールが適用されます。

 

  • 第1順位に該当する者がいる場合は、第2順位以降の者は法定相続人に該当しない
  • 配偶者がいない場合は、上位順位に該当する者だけが法定相続人になる
  • 配偶者は存在するが、第1順位から第3順位に該当する者がいない場合は、配偶者のみが法定相続人になる
  • 代襲相続人は法定相続人に該当するため、下位順位の者は法定相続人にならない
  • 直系尊属は法定相続人に該当するため、下位順位の者は法定相続人にならない

 

例えば、被相続人に配偶者と子どもが2人いる場合の法定相続人は「配偶者+子ども2人」の3人です。被相続人に配偶者・子ども・親がおらず、弟が2人いる場合の法定相続人は、弟2人のみです。

 

法定相続人の数え方で間違えやすいケース

次に、法定相続人の数え方で間違えやすいケースを確認していきましょう。

 

代襲相続がある場合

代襲相続人とは、既に存在しない子どもの孫や、既に存在しない兄弟姉妹の甥や姪のことです。法定相続人のルールでは、上位順位に代襲相続人がいる場合は、下位順位の者は法定相続人に該当しません。

 

例えば、被相続人の配偶者と子どもは死亡していて、孫と弟が健在の場合は、法定相続人は孫1人です。弟は法定相続人に含まれないので、注意しましょう。

 

また、直系尊属とは、自分より上の代で直通する親族のことを指します。父や母、祖父や祖母が該当します。法定相続人のルールでは、直系尊属は法定相続人に該当します。

 

つまり、第2順位の親がいなくても祖母が1人いる場合は、祖母が法定相続人になり、第3順位の兄弟姉妹は該当しません。

 

養子がいる場合

被相続人に養子がいる場合は、実子と同様に扱います。そのため、第1順位で法定相続人に該当します。

 

例えば、被相続人に「配偶者・実子2人・養子1人」がいた場合、すべての人が法定相続人に該当します。

 

養子援組には、特別養子援組と普通養子援組があり、両者の違いは実親との関係です。特別養子援組をすると実親との関係は終了しますが、普通養子援組は実親との親子関係は続いたまま養親とも親子関係が作れます。

 

そのため、養子援組をしたからといって、すべての人が実親との関係が切れてしまうわけではありません。実親が亡くなった場合、実親の法定相続人になる養子もいるので、数え方には注意しましょう。

 

相続放棄があった場合

相続人の中に相続放棄をした人がいても、法定相続人の数に影響はしません。相続が発生した場合、相続人は相続を承認するか放棄するかを3ヶ月以内に選択する必要があります。

 

相続放棄した場合、対象者は相続人ではなくなりますが、相続税を計算する上では相続人の人数に含めるルールとなっています。

 

つまり、法定相続人の中に相続放棄をした人がいてもいなくても、相続税法上の法定相続人の数は変わりません。

 

相続欠格・相続廃除があった場合

相続欠格や相続廃除に該当した人は、法定相続人に含まれません。相続欠格とは、相続人が相続に関して犯罪行為や悪行を起こしたことを理由に、相続人の資格を失うことです。相続廃除とは、被相続人に対する虐待や重大な侮辱、あるいは著しい非行を理由に、被相続人が特定の人を相続人から除外することです。

 

被相続人が家庭裁判所に申請し認められると、該当者は相続人の権利を失います。同時に、相続税を計算する上での相続人の人数には含まれません。

 

基礎控除以外の特例控除

相続税には、基礎控除以外にも特例控除と呼ばれる制度がいくつかあります。課税遺産総額を軽減できる特例控除と、相続税を軽減できる特例控除があるので、それぞれの内容を理解して、積極的に利用しましょう。

 

ただし、基礎控除のようにすべての方が利用できる制度ではないので、注意してください。

 

課税遺産総額を軽減できる特例控除

まずは、相続税の対象となる課税遺産総額を軽減できる特例控除を2つご紹介します。

 

小規模宅地等の特例控除

1つ目は、小規模宅地等の特例控除です。小規模宅地等の特例控除とは、相続財産に不動産がある場合、不動産の評価額を最大80%減額できる制度です。

 

例えば、評価額1億円の土地の場合は、評価額を2,000万円まで減額してもらえます。評価額が少なくなるほど相続税も少なくなるので、財産が多い方には嬉しい制度です。ただし、利用するには以下の要件を満たす必要があります。

 

 

特定居住用宅地等

(住宅として使っていた土地)

特定事業用宅地等

(事業で使っていた土地)

貸付事業用宅地等

(貸付業に使っていた土地)

要件

・被相続人や被相続人と生計を共にしていた親族が住んでいた土地を配偶者が相続する場合

・被相続人と同居していた親族が今後も住み続ける場合

・被相続人と生計を共にしていた親族が住んでいた土地を相続し、今後も住み続ける場合

・相続発生前3年より以前から該当の土地で事業を行っている場合

・相続人が相続税の申告期限まで事業を続けている場合

・相続発生前から該当の土地で貸付業を行っている場合

・相続人が相続税の申告期限まで貸付業を続けている場合

適用限度面積

330㎡

400㎡

200㎡

減額率

80%

80%

50%

 

参考:(国税庁)No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

 

 

農地の納税猶予の特例

農地の納税猶予の特例とは、相続人が農業を引き継ぐ場合や農地を貸し出す場合に、相続税の納税を猶予してくれる制度です。猶予とは、行うべきことを先送りにすることです。そのため本来の意味であれば、相続税の納税義務がなくなるわけではありません。

 

しかし、実際には相続税を免除されるケースがほとんどです。理由は主に2つあります。1つ目は、猶予の期限は相続人が死亡するまでであること、2つ目は相続人が死亡した場合相続税が免除されることです。

 

これら2つの理由から、実際は、農地に関わる相続税は免除されるケースが多くなっています。

 

また、被相続人や相続人、農地に関しても適用要件が定められています。制度を利用する際は、自分が該当しているか、念のため確認することが重要です。

 

参考:国税庁(No.4147 農業相続人が農地等を相続した場合の納税猶予の特例)

 

相続税を軽減できる特例控除

次に、相続税を軽減できる特例控除を3つご紹介します。

 

配偶者控除(配偶者の税額軽減)

配偶者控除とは、被相続人の配偶者が相続人になる場合に、相続税が軽減される制度です。以下の2つのうち、金額の大きい方までが相続税から控除されます。

 

  • 法定相続分
  • 1億6,000万円まで

 

相続税から配偶者控除を差し引いた金額が、実質に負担する税金です。もし、差し引いた金額が0円以下の場合は、相続税を納税する義務は発生しません。

 

例えば、配偶者の相続税が1億円の場合、配偶者控除を利用すれば相続税は0円になります。ただし、納税額が0円以下の場合でも相続税の申告は必要です。

 

参考:国税庁(No.4158 配偶者の税額の軽減)

 

未成年者控除

未成年者控除とは、相続人が18歳未満の場合に相続税が軽減される制度です。「10万円×満18歳になるまでの年数」が相続税から差し引かれます。

 

年数の計算をする際に1年未満の期間がある場合は、切り捨てして計算します。例えば、相続発生時に相続人の年齢が16歳7か月の場合は、7ヶ月を切り捨て16歳で計算します。この場合、18歳までの年数は2年。「10万円×2年」=20万円が相続税から控除されます。

 

ただし、2022年4月1日より前に相続した財産については、「10万円×満20歳になるまでの年数」が控除されるので、注意しましょう。

 

参考:国税庁(No.4164 未成年者の税額控除)

 

障害者控除

障害者控除とは、相続人が障害者に該当する場合に相続税が控除される制度です。障害の程度により、以下の金額が相続税から控除されます。

 

  • 一般障害者:10万円×満85歳になるまでの年数
  • 特別障害者:20万円×満85歳になるまでの年数

 

年数の計算をする際に1年未満の期間がある場合は、切り捨てして計算します。また、「相続税-障害者控除」の金額がマイナスになる場合は、マイナス分の金額を障害者の扶養義務者から差し引くことが可能です。扶養義務者には以下の者が含まれます。

 

  • 配偶者
  • 子ども
  • 兄弟姉妹
  • 上記以外の3親等以内の親族

 

以下の例で確認してみましょう。

 

法定相続人は、配偶者・一般障害者の子ども(20歳4か月)・健常者の子ども1人(25歳1ヶ月)

配偶者の相続税は、配偶者控除により0円

子どもの相続税は、1人につき500万円

 

上記の場合、障害者控除の金額は「10万円×65年」=650万円。

障害者の子どもの相続税は「500万円-650万円」で-150万円であるため、実質0円。引き切れなかった150万円は健常者の子どもの相続税から控除できるため「500万円-150万円」=350万円。

 

健常者の子どものみ、350万円の相続税がかかります。

 

参考:国税庁(No.4167  障害者の税額控除

 

 

遺産総額の計算のしかた

相続税を計算する際には、まず遺産総額を計算しなければなりません。遺産総額は「プラスの財産-マイナスの財産」で計算します。

 

相続財産となるもの|プラスの財産

プラスの財産には、主に以下のものが含まれます。

 

  • 現金や預貯金
  • 土地や建物などの不動産や借地権
  • 株式・国債・投資信託などの有価証券
  • 著作権・特許権・商標権・ゴルフ会員権など
  • 車・貴金属・骨董品・美術品などの動産
  • みなし相続財産

 

現金や預貯金以外の財産の評価額は、国税庁により定められている財産評価基本通達を基に算出します。

 

相続財産とみなされる「みなし相続財産」

みなし相続財産とは、被相続人の財産ではないにもかかわらず、相続税の対象となる財産のことです。ここでは、代表的な2つのみなし相続財産について解説します。

 

【非課税枠を超えた死亡保険金や死亡退職金】

生命保険の死亡保険金や死亡退職金は、被相続人が亡くなってから発生する財産のため、民法上は相続財産に含まれません。しかし、税法上では、被相続人が支払っていたお金が基になり発生する財産とみなされるため、相続財産に含まれる点に注意が必要です。

 

ただし、死亡保険金や死亡退職金には「500万円×法定相続人の数」という非課税枠があります。その結果、非課税枠を超えた金額が相続財産として加算されます。

 

例として、死亡保険金2,000万円、法定相続人が3人の場合の相続財産に含まれる金額を確認してみましょう。「2,000万円-500万円×3人」=500万円がプラスの財産として加算されます。

 

【被相続人が3年以内に贈与した財産】

被相続人が3年以内に贈与した財産も、みなし相続財産としてプラスの財産に加算されます。相続税対策として生前贈与を行っていた方は、特に注意が必要です。

 

例として、以下のケースで確認してみましょう。

 

2013年から年に1回、子ども2人に100万円ずつ贈与を行っていた被相続人が、2022年4月1日に死亡

贈与を行った日付は毎年1月10日とする

 

2013年から2022年まで子ども1人に贈与した金額は「100万円×10回」=1,000万円。

しかし、2019年4月1日以降に贈与された3回分の金額は、みなし相続財産になってしまうため、「100万円×3年×2人」=600万円がプラスの財産に加算されます。

 

相続財産となるもの|マイナスの財産

マイナスの財産には、主に以下のものが含まれます。

 

  • 借入金や未払金
  • 連帯保証人などの保証債務
  • 未納の税金
  • 未払いの入院費
  • 被相続人の葬儀に関する費用

 

被相続人の葬儀に関する費用には、通夜や告別式の費用はもちろん、戒名料・弔問客の車代・生花や手伝いをしてくれた方のお礼代なども含まれます。ただし、初七日や四十九日などの費用や香典返し、墓石の費用などは含まれないので注意しましょう。

 

相続財産に含まれないもの

相続財産に含まれないものは以下の通りです。

 

  • 墓地や仏壇
  • 香典
  • 弔慰金
  • 損害賠償金

 

被相続人が会社員の場合、死亡退職金の他に弔慰金を支払う企業があります。弔慰金の金額が以下のどちらかに該当する場合は、相続財産に含まれません。

 

  • 死亡理由が業務上の場合は、普通給与の3年相当額
  • 死亡理由が業務上以外の場合は、普通給与の6か月相当額

 

例えば、被相続人の生前の普通給与が40万円、死亡理由は業務以外の場合、「40万円×6ヶ月」=240万円までの弔慰金は、相続財産に含まれません。

 

また、損害賠償金は遺族の所得になるため、相続財産に含まれません。

 

参考:国税庁(No.4120 弔慰金を受け取ったときの取扱い)

 

主な相続財産の調査方法

相続が発生した場合、優先して行うべきことの1つに、相続財産の調査があります。被相続人がエンディングノートを作成してくれていた場合は、相続財産を調べることは簡単です。

 

しかし、相続の準備をしないまま被相続人が亡くなった場合は、法定相続人が相続財産の調査を行わなければなりません。

 

相続のスケジュールを考慮すると、相続財産の調査は3ヶ月以内に終わらせることがおすすめです。理由は、相続を承認するか放棄するかを判断する期限が、相続発生を知った日から3ヶ月以内だからです。

 

相続放棄をする場合3ヶ月以内に手続きを行わないと相続を承認したこととみなされ、プラスの財産もマイナスの財産も引き継がなければなりません。被相続人に借金や未納金が多い場合は、期限が過ぎないよう特に注意しましょう。

 

ここでは、主な相続財産の調査方法をご紹介します。

 

不動産

不動産は、主に以下の方法で調査を行います。

 

  • 固定資産税納税通知書・権利証・登記情報通知書などの不動産に関する書類がないか確認する
  • 名寄帳を取り寄せ、固定資産税が非課税の不動産がないか確認する
  • 不動産の賃貸借を行っていた場合は、借地に関する契約書・貸家に関する契約書などがないか確認する

 

まずは、自宅に不動産に関する書類がないかを確認します。書類には不動産の所在地が載っているので、所在地の役所で名寄帳を取り寄せましょう。

 

名寄帳には、固定資産税が課税されなくなっている不動産も掲載されています。また、不動産の賃貸借を行っていた場合は、契約書を確認することが重要です。

 

相続財産の中でも不動産は調査が難しい項目になります。相続人だけで行うのに不安がある場合は、不動産や相続に詳しい専門家に依頼することもおすすめの方法です。

 

預貯金

預貯金は、主に以下の方法で調査を行います。

 

  • 被相続人の持ち物に、キャッシュカードや金融機関の通帳がないか確認する
  • 金融機関からの郵送物やノベルティグッズがないか確認する
  • パソコンやスマートフォンに金融機関のアプリがないか確認する
  • 金融機関とのメールのやり取りがないか確認する
  • 口座開設している金融機関がわかったら、残高証明書や取引履歴の開示請求をする

 

まずは、被相続人が口座開設をしていた金融機関を特定します。通帳やキャッシュカードはもちろん、郵送物やノベルティグッズ、インターネットバンキングの取引履歴の有無などを確認しましょう。

 

金融機関が判明したら、残高証明書の発行を依頼します。その際、取引履歴も開示してもらうといいでしょう。取引履歴を見ると、他の財産の存在に気付きやすくなるのでおすすめです。

 

株式・有価証券

株式・有価証券は、主に以下の方法で調査を行います。

 

  • 証券会社や信託銀行の取引明細書・口座開設時の書類・配当金の支払い通知書・年間事業報告書・株主総会の招集案内書などの書類がないか確認する
  • 証券会社や信託銀行のノベルティグッズがないか確認する
  • 金融機関が判明したら、残高証明書や取引報告書の発行を依頼する
  • 金融機関が不明な場合は、株式会社証券保管振替機構に登録済加入者情報の開示請求を依頼する

 

被相続人が株式や投資信託などを行っていた場合は、証券会社や信託銀行などに必ず口座を開設しています。郵送物やノベルティグッズの有無から、証券会社や信託銀行の確定を行いましょう。

 

証券会社や信託銀行が判明したら、残高証明書や取引報告書の発行を依頼します。特定できない場合は、株式会社証券保管振替機構に登録済加入者情報の開示請求をし、被相続人の加入の有無を確認します。

 

保険

保険は、主に以下の方法で調査を行います。

 

  • 保険証券・保険内容の確認・給付金支払い通知書などがないか確認する
  • スマートフォンにアプリや通話履歴がないか確認する
  • ノベルティグッズがないか確認する
  • 死亡保険金を請求する

 

保険に加入している場合は、保険証券や毎年贈られてくる保障内容の確認書類などがあるはずです。また、被相続人が入退院を繰り返していた場合は、給付金の支払い通知書が送られてきます。

 

保険会社の担当者とのやり取りが残っている可能性もあるので、スマートフォンも忘れずに確認しましょう。

 

借金

借金は、主に以下の方法で調査を行います。

 

  • 金融機関や消費者金融からの郵送物や明細書がないか確認する
  • 税金や健康保険料の未納がないか確認する
  • 借用書がないか確認する

 

上記のことを行っても不安な場合は、信用情報登録機関に問い合わせをしましょう。被相続人の借入金の有無を確認してくれます。

 

相続税の算出方法

ここまでの解説では、「相続税の基礎控除」「法定相続人のルール」「基礎控除以外の特例控除」「遺産総額の計算のしかた」をお伝えしてきました。これらを踏まえた上で、相続税の算出方法を確認してみましょう。

 

今回は、実際に以下の状況でシミュレーションをしていきます。

 

遺産総額:1億円

法定相続人:配偶者と子ども2人

話し合いにより、相続財産の実際の取得割合は均等に3等分する

 

ステップ1.遺産総額を計算する

ステップ1では、遺産総額を計算します。今回の遺産総額は、そのまま1億円とします。

 

ステップ2.控除額を差し引いて課税遺産総額を算出する

ステップ2では、相続税の基礎控除やその他控除を差し引いて、課税遺産総額を算出します。今回、該当する控除は、相続税の基礎控除のみとします。

 

「1億円-(3,000万円+600万円×3人)」=5,200万円となり、5,200万円が課税遺産総額です。

 

ステップ3.課税遺産総額を法定相続分で分配する

ステップ3では、課税遺産総額を法定相続分で分配します。法定相続分は、配偶者が2分の1、子どもは2分の1です。

 

配偶者の法定相続分は「5,200万円×2分の1」=2,600万円。

子どもの法定相続分は「5,200万円×2分の1÷2人」=1人あたり1,300万円。

 

法定相続分は、配偶者が2,600万円、子どもは1人につき1,300万円になります。

 

なお、ここでの割合は相続税を計算するための仮の割合であるため、法定相続分で分配しています。実際の取得割合ではないので、注意してください。

 

ステップ4.法定相続人それぞれの相続税を計算し合計する

ステップ4では、国税庁により定められた以下の税率で、それぞれの相続税を計算し、合計します。

 

法定相続分に応ずる取得金額

税率

控除額

1,000万円以下

10%

なし

3,000万円以下

15%

50万円

5,000万円以下

20%

200万円

1億円以下

30%

700万円

2億円以下

40%

1,700万円

3億円以下

45%

2,700万円

6億円以下

50%

4,200万円

6億円超

55%

7,200万円

 

引用:国税庁(No.4155 相続税の税率)

 

配偶者の相続税は「2,600万円×15%-50万円」=340万円

子どもの相続税は「1,300万円×15%-50万円」=145万円

 

相続税の合計金額は「340万円+145万円+145万円」=630万円になります。

 

ステップ5.実際の取得割合に応じて相続税を分配する

ステップ5では、実際の取得割合に応じて相続税を分配します。相続財産の実際の取得割合は、今回は均等に3等分とします。結果、それぞれの相続税は「630万円÷3人」=210万円です。

 

ステップ6.控除できる特例がある場合は相続税から差し引く

ステップ6では、控除できる特例がある場合は、それぞれの相続税から差し引きます。

 

配偶者は、配偶者の特例控除が利用できるため、今回の相続税は0円です。

子どもは特例控除に該当しないため、相続税はそのまま210万円ずつになります。

 

相続税の申告が不要なケース・必要なケース

もし計算をした結果、相続税が0円以下だった場合は申告不要なのでしょうか。実は、0円以下でも相続税の申告が必要なケースもあります。

 

例えば、相続税が0円以下の場合でも申告が必要なケースは以下のような場合です。

 

  • 小規模宅地等の特例控除を利用した場合
  • 配偶者控除を利用した場合

 

上記2つを利用して相続税の申告をしなかった場合は控除が適用されず、相続税の納税義務が発生します。0円でも申告を忘れないよう、くれぐれも注意してください。

 

上記以外で相続税が0円以下の場合は、基本的に相続税の申告は不要です。

 

相続税申告の期限と流れ

最後に、相続税申告の期限と流れについて確認しましょう。

 

相続税申告の期限

相続税申告の期限は、被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内です。4月1日に被相続人が死亡した場合、翌年の2月1日が期限になります。期日に該当する日が土日祝日の場合は、翌日以降の平日が期限日になります。

 

正当な理由がなく期日までに相続税の申告をしなかった場合は、無申告加算税や延滞税が加算されるので注意が必要です。無申告加算税は以下の通りに定められています。

 

  • 税務署の通知前に申告した場合:相続税の5%
  • 税務署の通知後に申告した場合:申告の時期や相続税の金額により相続税の10~20%

 

なお、申告の延滞に関して悪質だと判断された場合は、相続税の40%の重加算税が課せられる場合もあるので気をつけましょう。

 

延滞税は、相続や申告の時期によって異なります。

 

相続税申告の流れ

相続は調査に時間がかかることも多いため、計画的に進めないとすぐに申告の期限がきてしまいます。相続発生から申告までの流れを把握し、スケジュールを立てて進めていきましょう。

 

  1. 相続発生
  2. 遺言書の有無を確認する
  3. 相続人を確認する
  4. 相続財産の確認をする
  5. 相続の承認・放棄を選択する
  6. 被相続人の所得税の申告と納税を行う
  7. 相続税申告書の作成を行い提出する

 

一見、簡単そうに見えますが、実際には、すべての相続人に連絡をとったり、相続財産の調査を行ったりするのは容易なことではありません。

 

国税庁による「令和2事務年度における相続税の調査等の状況」によると、令和2事務年度の非違割合は87.6%、実地調査1件あたりの追徴税額は、943万円です。正しい相続税の申告がいかに難しいことであるか、ご理解いただけるでしょう。

 

まとめ

この記事では、相続税を理解する上で必要な基礎控除や法定相続人、相続財産の計算方法や調査方法などを解説してきました。相続税の申告をするまでには複数の段階で行うべき事項が多く、それぞれに細かいルールが定められています。

 

これらの作業を、日常生活を送りながら期限内に行うには、相当な時間と労力が必要です。また、相続財産に不動産がある場合、売ってしまっていいのか、活用したらいいのか、迷う方も多いでしょう。

 

大和財託では、アパート・マンション建築や、所有の土地を担保にして収益不動産を購入する土地活用方法で、相続税評価額を圧縮する相続税対策を提案しております。

 

これまでの土地活用・相続税対策といえば、収益物件を建てるという建築ありきでした。しかし、当社では、相続税対策+長期的な賃貸経営という観点で、相続税対策のコンサルティングを実施しています。

 

相続税の申告や不動産の活用方法に悩んでいる方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。

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