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【2022年4月施行】マンション管理適正化法の法改正が施行!

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【2022年4月施行】マンション管理適正化法の法改正が施行!

2022.07.14

マンション管理適正化法

「マンション管理適正化法」とは

マンション管理適正化法は「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」であり、2001年8月1日に施行されました。マンション管理が適正に行われるような仕組みを法律で定め、住人全員でマンションの資産価値を守り、快適な住環境を確保することを目的としています。

 

マンションの定義

以下に該当する建物をマンションと定義します。

  • 区分所有者が2人以上いて住宅部分がある建物、またその敷地・附属施設
  • 上記建物を含む数棟の建物所有者や区分所有者で共有する一団地内の土地・附属施設

 

区分所有者の定義

区分所有者は、上記マンションと定義される建物(一団地内の土地・附属施設も含む)の区分所有権を有する者のことを指します。ここでいう区分所有権とは、一棟の建物に構造上区分された独立した部分について、その各部分を所有する権利のことです。

 

管理組合、管理者の定義

・管理組合

マンションの建物や敷地などを共同で管理する、区分所有法に規定された組織(団体または法人)のことです。分譲マンションの購入者全員が対象となっています。

 

・管理者

マンションなどの区分所有建物で、区分所有者全員の代表となり、管理を実行する者(代表者)のことです。一般的には管理組合の理事、もしくは理事会によって選ばれた方が管理者となります。

 

マンション管理適正化法の概要

この法律はマンションの管理を適正に行うために指針を定め、管理組合が行うべきことや国・地方公共団体等の支援の必要性、またマンション管理士や管理会社の登録・義務・罰則等について定められています。

 

マンション管理士の役割

マンション管理士の役割は、その専門的知識をもって管理組合の運営・その他マンションの管理に関して管理者や区分所有者等の相談に応じ、助言・指導・援助等を行うことです。

 

出典:e-GOV 平成十二年法律第百四十九号 マンションの管理の適正化の推進に関する法律

 

マンション管理適正化法 改正内容は?

マンション管理適正化法は2020年に改正され、2022年4月に施行となりました。具体的にどの部分が改正されているのか、以下で改正内容を詳しく解説します。

 

国による基本方針の策定

国土交通大臣が定める基本方針として、改正後はマンション管理適正化指針に加えて以下の5つの事項も定めるようになりました。

 

  • マンションの管理の適正化の推進に関する基本的な事項
  • マンションの管理の適正化に関する目標の設定に関する事項
  • マンションがその建設後相当の期間が経過した場合その他の場合において当該マンションの建替えその他の措置が必要なときにおけるマンションの建替えその他の措置に向けたマンションの区分所有者等の合意形成の促進に関する事項(前号に掲げる事項を除く。)
  • マンションの管理の適正化に関する啓発及び知識の普及に関する基本的な事項
  • 次条第一項に規定するマンション管理適正化推進計画の策定に関する基本的な事項その他マンションの管理の適正化の推進に関する重要事項

引用元:e-GOV 平成十二年法律第百四十九号 マンションの管理の適正化の推進に関する法律

 

地方公共団体によるマンション管理適正化の推進

マンション管理適正化推進計画制度

マンション管理適正化推進計画制度は国が定める基本方針に基づいて、地方公共団体が管理の適正化の推進を図るための「マンション管理適正化推進計画」を策定し、各管理組合がマンションの管理計画を作成する制度です。この制度は新たに創設されたもので、任意で行います。

 

管理適正化のための指導・助言等

都道府県等はマンション管理の適正化を図るため、指針に沿っていない、また将来的に周辺の住環境等に悪影響を及ぼす可能性のある管理者等に対して、必要な指導・助言、勧告ができるようになりました。

 

管理計画認定制度

新設された管理計画認定制度はマンション管理適正化推進計画を作成した地方公共団体が、管理計画が一定の基準を満たすマンションを、適切な管理計画をもつマンションとして認定する制度です。

 

マンション管理適正化法改正の背景

2020年6月 適正化法改正の背景

築40年超えのマンションが81.4万戸(平成30年末時点)から103.3万戸(令和2年末時点)と増加傾向にあり、今後も高経年マンションが急増する見込みがあることから、維持管理の適正化やマンションの再生に向けた取り組みの強化が課題となり、マンション管理適正化法の改正に至りました。

 

出典:国土交通省 マンション管理適正化法の改正概要

 

2022年4月開始の「管理計画認定制度」って?

2020年の改正によって創設された制度であることは上述していますが、制度の具体的な内容について知らない方も多いでしょう。以下では管理計画認定制度の狙いやメリット、申請方法などを解説します。

 

管理計画認定制度の狙い

管理計画認定制度は、管理計画が一定の基準を満たすマンションが地方公共団体から認定を受けられる制度です。築年数が古いマンションが増え続け、マンションの維持管理には多くの課題がありますが、この制度を設けることによってマンションの管理水準を底上げし、管理組合の自立を促して良好な管理状態を保つことを目的としています。

 

管理計画認定制度の認定を受けたマンションの優遇策

管理計画認定制度の認定を受けたマンションには、以下のような優遇策があります。

  • マンションの管理水準の維持向上につながる
  • 市場評価や地域価値の向上が期待できる
  • 新築購入時にフラット35を利用すると金利優遇を受けられる

 

認定基準

申請した管理計画が以下の基準を満たせば、認定を受けることができます。

  • マンションの修繕やその他の管理方法が、国土交通省令で定める基準に適合すること
  • マンションの修繕やその他の管理を確実に遂行するのに適切な資金計画であること
  • 管理組合の運営状況が、国土交通省令で定める基準に適合すること
  • その他、マンション管理適正化指針や都道府県等マンション管理適正化指針と照合して適切であること

 

出典:e-GOV 平成十二年法律第百四十九号 マンションの管理の適正化の推進に関する法律

 

申請手続き方法

マンションの管理組合の管理者等は管理計画と添付書類を揃え、マンション管理適正化推進計画を作成した市区(町村は都道府県)へ認定申請します。申請は「地方公共団体(市区または都道府県)へ直接申請」する方法と「オンライン申請」の2つの方法があります。公益社団法人マンション管理センターが提供する管理計画認定手続支援システムを利用することによって、オンライン申請ができる上に、マンション管理士の事前確認を受けて適合証が発行されると地方公共団体の審査が省略されます。申請手続きをスムーズに行いたい場合はオンライン申請を利用しましょう。

 

マンション管理適正評価制度との関係

管理計画認定制度は法に基づいて地方公共団体が認定する制度ですが、マンション管理適正評価制度はマンション管理業協会が評価する制度で、管理計画認定制度を補完するものとなります。他にも2つの制度には以下のような違いがあります。

 

制度 運営 審査項目 有効期間
管理計画認定制度 地方公共団体 16項目+地域独自設定項目 5年間
マンション管理適正評価制度 マンション管理業協会 30項目 1年間

 

2つの制度は申請を一括にまとめて行えます。またどちらの制度も任意ですが、この評価や認定がマンションの価値基準に加わることによって、マンションの快適な居住環境や資産価値の向上が期待できるでしょう。

 

出典:一般社団法人 マンション管理業協会

 

長期修繕計画作成のガイドライン、修繕積立金のガイドライン

2021年9月に国土交通省は、長期修繕計画作成のガイドライン及び修繕積立金のガイドラインの改定を公表しました。区分所有者やマンション購入予定者は、特にガイドラインの内容が気になるでしょう。以下ではガイドラインの変更点について解説します。

 

長期修繕計画のガイドライン

計画期間の見直し

従来25年以上としていた既存マンションの長期修繕計画期間が見直され、新築マンション同様、2回の大規模修繕工事を含む30年以上に変更となりました。

 

大規模修繕工事の修繕周期の目安の見直し

大規模修繕工事の修繕周期の目安が「12年」だったものを「12~15年」とするように、工事事例等を踏まえて一定幅のある修繕周期に変更されました。

 

社会的要請を踏まえた修繕工事の有効性などを追記

修繕工事を行うにあたって、以下の有効性などを追記しました。

  • マンションの省エネ性能を向上させる改修工事の有効性
  • 「昇降機の適切な維持管理に関する指針(平成28年2月国土交通省策定)」に沿って定期的にエレベーター点検を実施することの重要性

 

出典:長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント(平成20年6月/令和3年9月改定 国土交通省)

 

マンションの修繕積立金に関するガイドライン

修繕積立金額の目安の見直し

修繕積立金額の目安は、適切な長期修繕計画に基づく修繕積立金の事例を収集・分析し、目安とする修繕積立金の㎡単価を更新したものです。

 

修繕積立金の目安に係る計算式の見直し

ガイドラインのターゲットとして従来は新築マンションの購入予定者を対象としていましたが、既存マンションの区分所有者や購入予定者も対象に追加し、修繕積立金額の目安に係る計算式を見直しました。

 

そもそも修繕積立金って?

修繕積立金は、区分所有者が安心・安全、快適な居住環境の確保や資産価値の維持を目指してマンションの維持管理・修繕を行うために、将来予想される修繕工事で必要な費用を長期に渡って計画的に積み立てていくお金のことです。なお、各区分所有者が専有部分に行うリフォームの費用は、修繕積立金には原則含まれません。

 

修繕積立金の積立方法

修繕積立金の積立方法は、「均等積立方式」と「段階増額積立方式」の2種類です。

  • 均等積立方式:長期修繕計画中、長期に渡って一定の金額を積み立てる方式
  • 段階増額積立方式:段階的に積立金額を上げる方式

 

他にも、マンション購入時にまとまった額を積み立てる修繕積立基金や、修繕時に一時金を積み立てる、または金融機関から借り入れる積立方式などの方法をとる場合もあります。

 

修繕積立金の設定方法

一般的な修繕積立金の設定方法は、マンション分譲時の長期修繕計画から月あたり・戸あたりの積立金額が算定され、分譲業者から提示されます。主に区分所有者の専有部分の床面積と、あらかじめ定められた㎡単価から月あたりの積立金が決まります。

 

大規模修繕工事って?

大規模修繕工事は、快適な居住環境の確保や資産価値の維持、建物・設備の性能向上のための修繕・改修工事のうち、工事内容が大規模であり費用が高く、期間が長期に渡るもの等のことです。

 

出典:国土交通省 マンションの改修・建替え等について

 

ガイドライン改定による区分所有者への影響は?

ガイドラインの改定は、マンション管理適正化法改正に伴って施行された管理計画認定制度とも関連しています。これによって区分所有者の修繕積立金に関する理解が進み、適正な修繕積立金の設定や積み立てが促進され、マンションの資産価値形成が期待されるでしょう。

 

出典:マンションの修繕積立金に関するガイドライン(平成23年4月/令和3年9月改定 国土交通省)

 

実際なにをすればいいの?

マンションを購入して区分所有者になった時点で管理組合の一員になりますが、実際にやるべきことがわからない、という方も多いでしょう。以下では区分所有者がやるべきことや法律での決めごとについて詳しく解説します。

 

区分所有者も知識が必要?

マンションは複数の区分所有者で1つの建物を管理する難しさがありますが、管理に関する権利や義務などの必要な知識を身につけておかなければ、思わぬトラブルに直面した際に対応できなくなってしまいます。そのため区分所有者もマンション管理の知識が必要ですが、専門的な知識はマンション管理士等がサポートしてくれます。まずは基礎的な部分から身につけていきましょう。

 

マンション管理の主体は誰?

マンション管理は管理会社や分譲会社、または管理人が行うものだと思う方が多いですが、主体となるのは区分所有者等で構成される管理組合です。

 

管理会社に任せっきりではダメなのか

マンション管理は管理会社に委託する場合が多いですが、先述のとおり、あくまで主体は管理組合です。管理会社に管理を任せっきりにしてしまうと、契約内容に沿った管理業務を怠っていたり、適正な管理がされていなかったりする可能性があります。その場合マンションの市場価値の低下や建物の老朽化の促進につながり、快適な居住環境の確保が難しくなってしまいます。マンションの資産価値を維持・向上させるためにも、管理会社の業務内容はきちんと把握して、管理組合が主体となって運用していきましょう。

 

マンション管理適正化指針

1.マンションの管理に対する基本姿勢

マンションを社会的資産として、できる限り保全しマンションの住人が快適な居住環境を確保できるよう、以下の点を踏まえてマンション管理を行うことを基本とするべきです。

  • 管理の主体である管理組合は適正な運営を行うことが重要であり、特に経理は十分な配慮が必要です。また第三者に管理事務を委託する場合は、十分に検討して契約締結する必要があります。
  • 区分所有者等は管理組合の一員としても役割を十分認識して、その役割を適切に果たすよう努めなければなりません。
  • 管理組合は、必要に応じてマンション管理士等の専門的知識を持つ方の支援を得るなど、適切な対応を心がけるべきです。
  • マンションの状況によっては外部の専門家がその管理組合の管理者や役員等になることも考えられます。その場合、区分所有者等が管理者・役員等の選任や業務の監視、その他の適正な業務運営を担保することが重要です。
  • 国・地方公共団体及びマンション管理適正化推進センターは、必要な情報提供等を行い支援体制を整備・強化しなければなりません。

 

2.管理組合の注意点

・管理組合の運営

管理組合の運営は情報開示や運営の透明化等、民主的に行うことが必要です。また集会は管理組合の最高意思決定機関のため、管理者等は事前に必要な資料を整備して、意思決定が適切に判断されるよう配慮しなければなりません。

 

・管理規約

マンション管理の最高自治規範である管理規約の作成は、「マンション標準管理規約」を参考にマンションの実態や区分所有者等の意向を踏まえて適切に作成し、必要に応じて改正を行うことが重要です。さらにトラブルを未然に防止して快適な居住環境を目指すため、具体的なルールを定めましょう。管理規約・使用細則等に対する違反があった場合、管理者等は必要な勧告・指示等を行い、また法令等に則って是正・排除を求める措置をとるべきです。

 

・共用部分の範囲及び管理費用の明確化

管理組合は、あらかじめ共用部分の範囲や管理費用を明確にしてトラブルの未然防止を図り、マンションの快適な居住環境を確保するべきです。

 

・管理組合の経理

管理組合の経理は、管理費や修繕積立金等の必要な費用を徴収し、明確に区分して適正に管理する必要があります。必要な帳票類を作成して保管し、請求があった際には速やかに開示するなど、経理の透明性を確保しなければなりません。

 

・長期修繕計画の策定及び見直し等

マンションの快適な居住環境を確保して資産価値の維持・向上を図るためには、あらかじめ「長期修繕計画作成ガイドライン」を参考に適正かつ明確な長期修繕計画を策定し、必要な分の修繕積立金の積み立てが必要です。計画は、ガイドラインや専門家の意見を参考に策定・見直し、建物診断等を行って適切なものにするよう配慮しましょう。また築年数の経過が著しいマンションにおいては、建て替えも検討するのが望ましいです。

 

・発注等の適正化

外部の専門家が管理者・役員等で管理業務の委託や工事の発注等を行う場合は、発注等のルールの整備が必要です。

 

・良好な居住環境の維持及び向上

自治会や町内会は管理組合とは異なって、マンションの各居住者が各々の判断で加入するものです。そのためマンション管理費と自治会費の徴収や支出は適切に運用する必要があります。なお自治会費の徴収代行や、自治会の活動と連携してマンションの防災・美化に関する管理業務を行うのは問題ありません。

 

・その他配慮すべき事項

団地の場合は各棟の事情を踏まえつつ、全棟で連携をとって適切な管理がされるよう配慮することが重要です。また事務所・店舗も入るマンションの場合は住宅とそうでない部分の利害調整を図り、管理や費用負担等を適切に配慮するべきです。

 

3.区分的所有者が留意すべき事項

区分所有者は、相隣関係等に十分に配慮した生活をするよう認識しなければなりません。また、マンションの快適かつ適正な利用と資産価値の維持を図り、管理組合の一員であることを認識して集会やその他管理運営に進んで参加し、定められた管理規約や集会の決議等を遵守する必要があります。そのためには、マンション管理に関する法律等の理解を深めなければなりません。

 

4.管理業務を委託する際の注意点

管理組合は管理事務を第三者に委託する場合、委託内容を十分に検討した上で管理委託契約書の締結が重要です。委託先の選定時には、管理者等は事前に必要な情報を収集して区分所有者等に公開し、説明会を活用するなど適正に選定されるよう努めなければなりません。

 

選定後は契約内容を周知した上で適正な管理事務を行うよう努め、万が一業務に問題が生じた場合は、管理組合はマンション管理会社に解決を求める、あるいは管理会社の所属する団体に解決を求めるなど必要な措置を講じなければなりません。

 

5.専門家の活用について

国・地方公共団体及びマンション管理適正化推進センターは、マンション管理士制度が早期に定着して広く利用されるなど普及のために必要な啓発を行い、マンション管理士に関する情報提供に努めなければなりません。なお、管理者等はマンション管理の適正化を図るために、必要に応じて専門家の活用を考慮することが重要です。

 

出典:国土交通省 マンションの管理の適正化に関する指針

 

マンション管理業者に対する規制

1.業務処理の原則(法第70条)

マンション管理業者は信義に従って、誠実にその業務を行わなければなりません。

 

2.専任の管理業務主任者の設置(法第56条)

マンション管理業者は事務所ごとの規模を考慮して、国土交通省令で定める数の成年者である専任の管理業務主任者を、事務所ごとに設置する必要があります。ただし一定の要件に該当する事務所はこの限りではありません。また、マンション管理業者(法人の場合はその役員)が管理業務主任者の場合は、その事務所に置かれる成年者である専任の管理業務主任者とみなされます。既存の事務所がこの規定に抵触した場合は、2週間以内に規定に適合させるよう必要な措置をとらなければなりません。

 

3.重要事項の説明(法第72条)

管理組合から管理事務を委託される旨の内容で契約締結しようとする際、マンション管理業者は管理者等に対してあらかじめ説明会を開催し、管理業務主任者から契約内容等について説明させなければなりません。この場合、マンション管理業者は説明会の1週間前までに管理者等全員に対して重要事項や説明会の日時、場所を記載した書面の交付が必要です。

 

また、従前と同じ条件で管理受託契約を更新しようとする際、マンション管理業者は管理者等に対してあらかじめ重要事項説明の書面を交付しなければならず、管理組合に管理者等が置かれている場合は、書面交付に加えて管理業務主任者から重要事項説明をしなければなりません。ただし、認定管理者等から重要事項説明が必要ない旨の意思表明があった場合は、書面交付をもってこれに代えられます。

 

いずれの場合も説明時、管理業務主任者は説明する相手方に対して管理業務主任者証の提示が必要で、さらに交付する書面には記名が必要です。また管理者等の承諾を得れば、電子情報処理組織を使用する方法等で書面に記載すべき事項を提供でき、これを書面の交付に代えられます。

 

4.契約成立時の書面の交付(法第73条)

マンション管理業者が管理組合から管理事務を委託される旨の内容で契約締結した際は、当該管理組合の管理者等に対して、遅滞なく一定の事項を記載した書面を交付しなければなりません。また、書面作成時には管理業務主任者の記名も必要です。

 

ただし当該管理組合の管理者等またはマンションの区分所有者等の承諾を得れば、電子情報処理組織を使用する方法等で書面に記載すべき事項を提供でき、これを書面の交付に代えられます。

 

5.一括再委託の禁止(法第74条)

管理組合から委託を受けた管理事務の基幹となる事務については、一括して他人に委託してはいけません。

 

6.帳簿の作成の義務(法第75条)

管理組合から委託された管理事務について、マンション管理業者は帳簿を作成して保存しなければなりません。

 

7.財産の分別管理(法第76条)

マンション管理業者は、管理組合から委託されて管理する修繕積立金やその他国土交通省令で定める財産について、自己の固有財産及び管理組合の財産と分けて管理しなければなりません。

 

8.管理事務の報告(法第77条)

マンション管理業者は、管理事務を委託された管理組合に管理者等が置かれている場合、定期に管理業務主任者から当該管理者等に対して、管理事務に関する報告をさせなければなりません。管理組合に管理者等が置かれていない場合は、定期に説明会を開催して、管理業務主任者からマンションの区分所有者等に対して報告をさせる必要があります。また、いずれの場合も管理業務主任者は、説明する相手方に対して管理業務主任者証を提示しなければなりません。

 

9.書類の閲覧(法第79条)

マンション管理業者の業務及び財産の状況を記載した書類を事務所ごとに備え置き、業務に係る関係者の求めに応じてその書類を閲覧させなければなりません。

 

10.秘密保持義務(法第80条)

マンション管理業者は、業務に関して知り得た秘密を正当な理由なく漏らしてはいけません。これは、マンション管理業者でなくなった後も同様です。

 

11.標識の掲示(法第71条)

マンション管理業者はその事務所ごとに、国土交通省令で定める標識を公衆の見やすい場所に掲げなければなりません。

 

12.従事者証明書の携帯(法第88条)

マンション管理業者の使用人やその他従業者は、その従業者であることを証明するものを携帯していなければ、業務に従事することはできません。また、マンションの管理事務を行うにあたってマンションの区分所有者等、あるいはその他関係者から請求があった際は、従業者であることを証明するものを提示しなければなりません。

 

13.変更の届出は必須(法第48条)

マンション管理業者は登録内容に変更があった場合、その日から30日以内に国土交通大臣へ届出が必要です。国土交通大臣はこの届出を受理した後、届出事項をマンション管理業者登録簿に登録しなければなりません。(一定の要件に該当する場合を除く)

 

出典:e-GOV 平成十二年法律第百四十九号 マンションの管理の適正化の推進に関する法律

 

マンションの建て替えや老朽化へ対策

高経年マンションが増えるなか、各マンションの管理組合ではマンションの建て替えや老朽化に対する対策をとるなど、どのようにしてマンションの資産価値を保ち、快適な居住環境を確保すべきかを考えていく必要があります。以下では、マンション管理におけるリスクや対策について解説します。

 

管理の質が上がれば不動産の資産価値も上がる

住宅の資産価値に影響を及ぼすものは立地や構造、周辺環境などが大きなポイントですが、中古マンションの場合は耐用年数に加えて管理状態も重要です。管理状態はマンションの長期修繕計画を確認すれば良し悪しがわかります。定期的に修繕されていたり、長期に渡って修繕計画が立てられていたりと管理状態が良ければ、建物の維持ができその分長く住み続けられるため、資産価値の水準も一定に保てるでしょう。

 

逆に修繕の計画が立てられていないと、管理状態が不明確なため修繕(管理)が不十分だと判断され、その分資産価値が低くなる可能性があります。したがって、管理の質を上げることは資産価値の向上につながっているといえるでしょう。

 

管理会社が倒産する危険性は?対策は?

管理業務を委託している管理会社が倒産する危険性は低いと考えられますが、0%ではありません。実際に管理会社と急に連絡が取れなくなるなど、倒産によってトラブルが発生したケースも多数あります。倒産による被害を最小限に抑えるためには、管理組合が業務内容の把握や設計図書・修繕記録等の保管を行い、マンション管理の知識をしっかり身につけておくことが重要です。

 

マンション管理適正化法によって資産面におけるリスクは軽減されていますが、日頃から管理会社に任せっきりにしていると、再委託先がすぐに見つからなかったり業務内容の引継ぎがスムーズにできなかったりと、迅速な対応ができなくなってしまう可能性があります。管理業務が滞ることはマンション全体に影響が出てしまうため、管理組合は万が一に備えて日頃から準備しておきましょう。

 

当社が行っていること

当社では、修繕工事や理事長代行・管理組合アドバイス、マンション管理業務など幅広く対応しており、管理組合が抱える不安や悩みを解決すべく、修繕から運営までワンストップでサポートします。マンション管理士や管理業務主任者、一級建築士、一級施工管理士、宅建士などのプロが多数在籍しているため、マンション管理に関することは何でも安心してお任せいただけます。まずはご相談だけでも、お気軽にお問い合わせください。

 

まとめ

2022年4月に施行されたマンション管理適正化法や改正点、その他マンション管理に関することを詳しく解説しました。「マンションは管理を買え」という言葉があるほど、管理状態がマンションの価値を左右します。マンション管理適正化法の改正をきっかけに、区分所有者やマンション購入予定者はマンション管理についてもう一度理解を深め、適正な管理を行いマンションの維持向上を目指しましょう。

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