【体験談あり】マンションの理事長の役割とは?断るとトラブルになるって本当? 

投稿日:
更新日:
  • Facebookでシェアする
  • twitterでシェアする
  • はてなブックマークでシェアする
  • LINEででシェアする

マンションの理事長とは、管理組合を運営する理事のリーダーです。理事長は責任が重いイメージがあり、理事長になることを不安に思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、マンションの理事長の役割や理事長になるメリットなどを詳しく解説します。断ることができるかについても説明するため、マンションの理事長になる可能性がある方はぜひ参考にしてください。 

理事長はマンションの理事のまとめ役

理事長は、マンションの理事の代表者です。建物全体を維持管理する目的により、マンションでは管理組合が組織されています。理事は、管理組合を実質的に運営しています。理事の役割は、マンションの住民の意見を実現させることです。理事長は理事会のトップであり、理事会には理事、総会には区分所有者を招集したうえで、全体の意見を取りまとめます。マンションの維持管理をスムーズに進めるためには、管理組合や理事会を統括する理事長がリーダーシップを発揮する必要があります。 

理事とは

理事は、管理組合の役員です。管理組合の業務は、理事が分担して遂行します。理事の対応に問題がないか監視する役割として、監事があります。監事の納得を得られるよう、理事は客観的に見て適切だと判断されるように業務を進めなければなりません。また、前提として住民の意見にも沿う必要があります。 

マンションの管理組合における理事長の仕事とは 

マンションの管理組合において、理事長はどのような仕事をしているのでしょうか。以下で詳しく解説します

理事会・総会の開催

理事長は、理事会や総会を開催します。理事会は、マンションに関するさまざまな議題を話し合うための会議です。たとえば、収支や大規模修繕工事など、定期的に確認や決議が必要な議題があります。また、理事会では共用部の使用に関するルールを決めたり、管理費の滞納者への対応を協議したりする場合もあります。理事会における理事長の役割は、月1回程度の頻度で理事会を開催して意見と取りまとめることです。 

一方、総会は、マンションを区分所有している住人全員が参加し、管理組合の方針を決定するための会議です。年1回通常総会を行い、必要に応じて臨時総会も実施します。理事会同様、理事長は総会を開催して意見を取りまとめる役割を果たします。

住民の相談窓口

理事長は、理事の代表者として、住民から直接マンションに関する相談を受けるケースもあります。ただし、住民から直接相談された場合も、理事長が独断で対応を決められるわけではありません。必ず理事会や総会で話し合い、承認を得たうえで対応する必要があります。 

理事長を担うメリットはあるのか

マンションの理事長になった場合、メリットはあるのでしょうか。ここでは、具体的なメリットについて説明します。 

生活環境の改善につながる 

理事長になれば、マンションの生活環境を改善するための活動に関われます。普段生活しているなかでは、マンションに対して要望や不満を抱く場面は少なからずあるでしょう。理事会や総会での話し合いは必要ですが、理事長になればマンションの生活環境を主体的に変化させられます。 

また、理事長はさまざまな住民の意見を耳にする機会が多く、マンションの問題点を客観的に把握できるようになります。マンションについてさまざまな視点から考えられるようになり、マンション全体をよりよい方向へ導けるでしょう。 

住民の役に立てる

理事長はマンションの理事のリーダーであり、管理組合の活動を主導する役割を果たします。理事長としてリーダーシップを発揮すればマンションの生活環境が改善され、住民の役に立てます。なお、理事長を経験すれば退いた後も積極的に総会に参加しやすくなり、マンション全体を改善するための活動に貢献できるはずです。 

報酬を受け取れる

理事長は、その活動に対する報酬を受け取れる可能性があります。理事長という役割に対して、負担に感じる住民は少なくありません。不公平感をなくしたり辞退者が出ないようにしたりする目的で、理事長に報酬を支払っているケースがあります。国土交通省が実施した「平成30年度 マンション総合調査」によると、理事全員に報酬を支払っているマンションの割合は23.1%です。すべてのマンションで理事長に報酬を支払っているわけではないものの、理事長に報酬を支払っているマンションが一定数存在すると分かります。 

また、理事の報酬が一律の場合の報酬額として最も割合が高いのは、月額「~1000円」の30.1%でした。ただし、理事の報酬が一律でない場合の理事長の報酬額として最も割合が高いのは、月額「10000円超」の20.0%です。 

理事長を経験した人の体験談を紹介

理事長を経験した人は、どのような感想を抱いているのでしょうか。ここでは、理事長を経験した人の体験談を紹介します。 

ポジティブな体験談

実際に理事長を経験した人の中には、ポジティブな感想を抱いている人も多くいます。理事長の経験に関してあげられるポジティブな意見をあげると、以下のとおりです。

  • 理事それぞれの得意分野を活かして活動できた 
  • 理事長の経験者からアドバイスをもらえた 
  • 理事が能動的に活動してくれた 
  • 理事による提案が多く出た 

理事の活動に対して積極的なメンバーがそろっていれば、理事長の役割もスムーズにこなしやすいと考えられます。 

ネガティブな体験談

理事長の経験については、ネガティブな感想をもっている人もいるのが実際のところです。理事長の経験に関してあげられるネガティブな意見をあげると、以下のとおりです。 

  • 理事会や総会の参加者が少ない 
  • 提示した改善策に対して意見を言う住民がいない 
  • 住民からの個別相談が多くて対応が大変だった 

住民が管理組合の活動に無関心である場合、理事長や理事が熱心に活動してもなかなか反応を得られません。その結果、理事長や理事のモチベーションも低下しやすくなります。また、住民から理事長への個別相談が多いと、負担になるでしょう。 

マンションの理事長は断れるのか

マンションの理事長への就任を打診された場合、断ることも可能です。マンションを区分所有している住民は、区分所有法により管理組合への加入が義務付けられています。しかし、理事や理事長への就任は任意であり、断っても法律による罰則を受ける心配はありません。

ただし、マンションを維持管理するうえでは、理事や理事長が必要不可欠です。特別な理由がないにもかかわらず断った場合、他の住民とトラブルになる可能性があります。もちろん、海外赴任や重篤な病気など、誰から見ても理事長の役割を果たすのが難しい場合は、周囲の理解を得たうえで理事長への就任を断ることが可能です。

マンションの管理を委託する方法もある

マンションの管理については、法律により細かい内容が定められています。そのため、専門的な知識がない住民同士でマンションの管理をすべてこなそうとすると、困難な部分もあります。マンションを適切に管理できず、トラブルが発生するリスクもあるでしょう。 

マンションの管理は、専門の会社へ業務委託して進める方法もあります。以下では、マンション管理を委託するメリット・デメリットを解説します。 

マンション管理を委託するメリット 

マンション管理を委託すれば、住民に専門的な知識がなくてもスムーズにマンションの維持管理ができます。マンション管理の委託を請け負う会社は建物の維持管理のプロであり、さまざまな知見やノウハウを持っています。 

たとえば、マンションの共用部分の清掃や修繕計画の立案などについても、サポートを受けることが可能です。また、マンションの管理について住民からクレームが入った場合も、対応を任せられます。 

マンション管理を委託するデメリット

マンション管理を外部に委託するには、費用がかかります。選ぶ会社や依頼する内容によっても具体的な費用は変わるため、慎重な判断が必要です。 

委託後はマンション管理をスムーズに進められるようになりますが、委託先を決めるまでは費用の相場を把握したり、候補となる委託先を調べて絞り込んだりする作業に手間がかかります。どの会社を選ぶかによって、今後のマンション管理が大きく左右されるため、よく吟味することが大切です。

理事長代行(第三者管理)方式を導入する選択肢もある

理事長代行(第三者管理)方式とは、マンションの理事長の役割を第三者に委託する方法です。マンション管理士の有資格者などに理事長を委託でき、スムーズかつ適切に管理組合を運営できます。第三者の理事長のもとで住民から選ばれた理事が管理組合の活動に従事するため、自立したマンション管理を実現可能です。 

理事長を第三者に任せる場合も費用がかかります。住民から選ばれた理事長に支払われる報酬よりも、高額になる可能性が高いです。ただし、プロに理事長の役割を任せれば、維持管理にかかるコストを大幅に削減できるかもしれません。その場合、費用をかけて理事長代行を依頼する価値は十分にあると言えます。 

当社マンション管理士のひと言 

これまでのほとんどの管理組合では、区分所有者の中から理事および理事長が選ばれてきましたが、マンションの適正な維持管理を行うには、一定の経験や知識が必要になります。そのため、区分所有者から選ばれた理事や理事長では、その他の区分所有者と意見が食い違い、トラブルになることも多く見られます。 

近年では、高齢化なども影響し、区分所有者の中から理事や理事長を選任することが難しくなっている組合も多く存在します。管理会社やマンション管理士などの第三者管理方式など、外部の支援を受けながらでも、適切な維持管理を行うことがマンションの資産価値を維持することにつながるでしょう。 

まとめ

理事長は、マンションの維持管理を統括する重要な役割です。理事会・総会を開催し、意見を取りまとめて具体的な対策を提案する必要があります。理事長になれば積極的に生活環境の改善ができ、マンションによっては報酬を受け取れる場合もあります。 

理事長に選ばれても断ることも可能です。ただし、周囲との関係性も重要であり、特別な理由がない限りは引き受けたほうがよいでしょう。マンション管理そのものや理事長の役割を委託する方法もあるため、それらを提案してみるのも一つの手です。マンションの理事長になったら、役割を理解したうえでその責務を果たしましょう。 

監修者

黒木 淳/大和財託株式会社 マンション管理士・マンション管理シニアコンサルタント

【保有資格】
管理業務主任者・マンション管理士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

【プロフィール】
損害保険調査業、鉄道系大手分譲マンション管理会社を経て、大和財託株式会社に入社。
所有者にとって最適な物件管理を提案することを重視し、「大切な資産」であるマンションを守るため、各オーナー様の物件管理をサポート。

【メッセージ】
分譲マンションの問題が多様化する昨今、当社は大規模修繕工事は当然、税務や管理運営まですべての分野に対応できることが強みです。
長年、マンション管理に携わってきた経験を活かし、管理組合様、理事長様のニーズに寄り添ったサービスを提供し、皆様の快適な暮らしをサポートいたします。
お気軽にご相談ください。

おすすめ記事

関連記事

お問い合わせ contact

経験豊富なプロのコンサルタントが
資産運用、税金対策、不動産投資ローン、老後資金、相続対策など、
皆様の様々なご相談を承ります。