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大規模修繕とは?費用と工事方法について解説

大規模修繕工事

大規模修繕とは?費用と工事方法について解説

2021.11.12

『大規模修繕の時期が近づいて来た!』
『修繕委員会メンバーになってしまった!まずは概要をまるっと知りたい』
『管理会社任せでいいのだろうか・・・?』

こんなお悩みはありませんか?

大規模修繕が近づき、管理組合内にも修繕委員会の中にも専門知識を持つ人がいなくて困っている分譲マンションがたくさんあります。管理会社がいるといっても、工事費や工事の方法など、区分所有者の皆様も一定の知識を持つことが、効率的で質の高い工事につながります。

今回の記事では大規模修繕を行っていく上で必要になる知識を網羅的に解説していきます。

この記事を読めば、大規模修繕の費用やトラブル解決事例まで総論が分かりますので、是非最後までご覧ください。

大和財託では、分譲マンション管理組合様向けに長期修繕計画の見直しや大規模修繕工事を行っています。
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
☆お問い合わせはこちら

 

1.大規模修繕とは

大規模修繕工事には「修繕工事」「改修工事」があり、それぞれの目的や工事内容が異なります。

 

「修繕」の目的と内容

修繕工事はマンションの資産価値回復を目的に、建物や設備の、経年による劣化や何かしらの外的要因によって生じた不具合を直すことです。 工事内容は、外壁塗装、屋上防水、給排水管、鉄部塗装、その他空調・換気設備や電灯設備等があります。

 

「改修」の目的と内容

改修工事は、修繕工事と改良工事(新しい性能や設備等を取り入れること。マンションの性能のグレードアップ)を意味し、資産価値回復と向上を目的とします。

特に高経年のマンションは、新築マンションに比べて性能・機能・設備が古く、資産価値の低下につながること、何より暮らしの利便性・快適さの観点からも必要となるでしょう。

工事内容には、スロープや手すりの設置によるバリアフリー化、また修繕工事時に仕様や設備を、より新しく性能が高いものに変更することも該当します。

マンションの築年数によっては、修繕工事だけではなく、改良も含めた改修工事を行うことで、マンションの住みやすさや資産価値向上につながります。

 

2.大規模修繕にかかる費用

大規模修繕工事費用は、所有者の方々が毎月納めている修繕積立金にて行われます。管理組合の皆様の大切なお金で行われるものです。管理会社任せにせず正しい費用感を持つようにしましょう。

 

大規模修繕工事の費用について

平成29年5月~7月に国土交通省が実施した「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」※ では、大規模修繕工事の費用は戸あたり75万円~100万円が30.6%と最も多く、次いで戸あたり100万円~125万円が24.7%、戸あたり50~75万円が13.8%となっています。

マンションの規模や工事内容、過去の大規模修繕実績にもよりますが、戸あたり50~125万円の費用感となります。

※直近3年間に受注したマンション大規模修繕工事に関する設計コンサルタント業務の実績を有する企業(2,352社)を対象。134社944サンプルを回収。国交省より平成30年5月発表。

 

修繕積立金について

マンションの良好な居住環境を保ち、資産価値を保全・向上するためには、適時適切な大規模修繕工事を行うことが大切で、多くのマンションが12年、15年、20年等の長い周期で工事をしています。

大規模修繕工事は多額の費用が発生する為、その都度区分所有者から費用を徴収するのは大きな負担であり、徴収できずに工事が実施できないリスクもあります。

そうならないように、将来予想される工事費用を毎月区分所有者から徴収して積立てていくのが修繕積立金です。

 

修繕積立金の金額設定の仕方

修繕積立金は、将来の大規模修繕工事の時期・内容・概算費用を計画した「長期修繕計画」に基づき設定されます。

マンション購入時に、分譲業者から長期修繕計画と修繕積立金が提示されますが、専門知識がなければその金額が適正か判断することは難しいでしょう。マンションによっては値上げを前提として、最初は修繕積立金が著しく低く設定されているケースもあります。

国土交通省が平成23年4月に公開した『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』では、修繕積立金の適正か判断できるよう、修繕積立金の目安が載っていますので参考にしてください。

 

▼専有床面積当たりの修繕積立金の額

引用元:国土交通省

 

修繕積立金の目安として、専有床面積の1平米あたりおよそ160円~250円とあります。これに専有部分の床面積を掛ければ、修繕積立金額の目安が算出できます。(ガイドラインはあくまでも目安なので、表の金額より低いから不適切ということではありません。)

また、機械式駐車場がある場合は、それを含んで算出する必要があります。

ガイドラインには1台あたりの修繕工事費の目安も掲載されていますので参考にしてください。

 

3.大規模修繕の時期は建物の状態で考える

長期修繕計画標準様式 上に示されている概念図によって大規模修繕の時期は一般に12年単位からと考えられていますが、今や15年や18年周期で提案を行う管理会社も出てきています。

ただ、周期自体が長ければ良い訳ではなく一番重要なのはそのマンションの状態です。

周期を長くすることによって、費用は抑えられることはできますが、建物維持に問題は無いのか検討しなくてはいけません。

修繕周期ありきの考え方ではなく、建物の状態によって必要な工事か判断することが重要となります。

 

4.大規模修繕の発注方式によって異なる工事方法

さて、大規模修繕の発注方式によって工事内容が変わってくることはご存知でしょうか。大きく3つに分けてここでは簡単に解説していきます。

 

管理会社発注方式

管理会社発注方式は、マンションを管理している管理会社に一任する方式です。 管理会社お抱えの業者もしくは、管理会社の子会社等が大規模修繕を担当します。

メリットとしては、手間が掛かりにくく、相談しやすい点。一方デメリットは業者選定を行わないことから費用が割高になる可能性があります。

 

設計監理方式

設計監理方式は外部コンサルタントを選任し、コンサルタントが主となって施工業者を選定します。

工事の合意に至るまでに診断、改修設計、資金計画などを一括して依頼できます。

また、工事開始後は工事管理業務が主な依頼内容です。

第三者(コンサルタント)による品質チェックがある点はメリットですが、その分コンサルタント費用が発生します。

 

責任施工方式

責任施工方式は選定した施工業者に改修設計から管理までを一括して依頼するパターンです。

管理組合が施工業者に直接依頼する為、中間マージンやコンサルタント費用がかからず、工事費削減につながります。工事のやり取りも、施工業者とのみなので手間もかかりにくいでしょう。

注意点は、大規模修繕の工程をすべて施工業者が行う為、費用の透明性や品質において、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

 

5.大規模修繕内容を詳解

この項目では大規模修繕を工事の種類別に掘り下げて解説していきます。

修繕費用に関しては、業者や時期によって変動する可能性が高いため相見積もりを必ず取るようにしてください。

 

仮設工事

仮設工事は工事期間中に必要となる設備工事を指します。

主に、工事を円滑に進めるための共通仮設工事(トイレや資材置き場)と工事に必要な仮設工事(工事用の足場や安全設備)の二つに分けられていて、料金は工事費用の中に含まれているのです。

 

下地補修工事

下地補修工事はコンクリートなどの建築材に生じているひび割れや欠損を、塗装前に補修する工事を指します。

塗装の下地となる部分をしっかりと修繕しておかないと、上から塗装を行っても短期間の内に、塗装が剥げたり、ひび割れが再発します。 費用は下地に生じている問題に大きく左右される傾向にあります。

 

タイル補修工事

建物内部の床や壁、外壁を覆っているタイルの補修は、接着剤の寿命からおよそ10年~15年程度のスパンで行うことが推奨されています。

費用としてはタイルの材質によっても異なってきます。

 

シーリング(防水)工事

シーリング工事を行わずに、雨漏りなどを放置していた場合、水による浸食と建物の劣化が加速してしまうので、シーリング工事の重要性は非常に高いです。

ウレタン防水やアスファルト防水といった工事の種類によって費用は変わってきます。

 

外壁塗装工事

外壁塗装はおよそ10年程度の間隔で実施する必要があります。

外壁に塗料を塗ることによって、空気や雨、紫外線による建物への影響を阻止するのです。
壁の塗料代は耐久年数の短い(3年~5年程度)アクリルや年数の長いシリコン(7~10年)によって価格差が生じる形となります。

 

塗装工事(鉄部)

鉄部の塗装工事は、扉の部分や手すりの部分などといった鉄が使われている部分を再塗装する工事です。

鉄部の塗装は金属の腐食を防いだり、表出した錆が利用者を傷つけたりする事故を防ぎます。

 

屋上防水

平らな形の屋上は水の排泄に時間がかかるため、防水用の層が作られていますよね。

その防水層も7~10年ほどでひび割れや雨漏りなどの劣化症状が発生するので、修繕を行わなければいけません。

 

付随工事(エレベーターなど)

また、エレベーターなどの施設に付随している設備も、当然、老朽化や劣化が発生するので修繕を行わなければいけません。

ただし、エレベーターや貯水槽といった設備の耐久年数は30年近いので、その他の大規模修繕よりも頻度は少なくて済みます。

 

6.【マンション】大規模修繕によくあるトラブルと解決例

さて、最後の項目では大規模修繕によくあるトラブルと解決例を示していきます。

大規模修繕は大きな金額が動くため、様々なトラブルがある点に注意してください。

 

大規模修繕時期直前なのですが延期は可能ですか?

結論から言うと、大規模修繕は延期可能です。

例えば、12年目になって大規模修繕をしなくてはならないと感じていても、マンションの劣化具合など総合的に判断して、延期することも可能になります。

急を要するから管理会社に全て任せるというよりも、信頼できるコンサルタントに一度相談をし、判断を仰ぐようにしてください。

 

修繕費用がかなり高額です。どうすればいいですか?

大規模修繕を行う場合には必ず相見積もりをとってください。

費用が高くても、現状見積もり段階であれば複数の業者に見積もり依頼を出すことも可能です。

特に、コンサルタントを専任している場合で談合などが疑われる場合には、契約解除を含めて動き出すことも重要です。

 

修繕積立金の不足が分かったらどうすればいいですか?

『長期修繕計画を立てたら、修繕積立金が足りない』、といった悩みを抱えている方も多いかもしれません。

すぐできる行動としては、業者間に相見積もりをとることです。

ただ、相見積もりをとっても修繕積立金が不足する場合には、修繕積立金を値上げするもしくは別の方法で徴収する他ありません。

長期修繕計画の元、総会決議によって、修繕積立金を段階的に値上げするか、もしくは一時金として徴収し間に合わせるかは状況によって異なりますが、一時金方式は徴収がかなり難しくなるため最終手段として下さい。

 

マンション管理組合・修繕委員会に専門知識がある人がいないので不安です

管理組合や修繕委員会に専門知識を持っている人がいないマンションも当然存在します。

しかし、この場合は逆に住民側の意見を反映させやすく、業者の選定も偏見なく行うこともできます。

ただ、長期修繕計画策定などはやはりプロの目が必要となるため、スポットでもいいのでコンサルタントや建築士事務所に所属する人に相談を行って下さい。

施工業者を第3者視点から監督する専門家をお探しであれば、お気軽に弊社までご相談下さい。

 

工事終了後のトラブルがあったらどうすればいいですか?

結論から言うと、大規模修繕やリフォームの紛争処理には政府関係機関が力を貸してくれます。

住宅リフォーム・紛争処理支援センターやマンション管理センターが筆頭にあげられます。

その他にも様々な機関が力を貸してくれる可能性が高いため、焦らずまずは相談から行ってください。

 

7.大規模修繕工事を検討中の管理組合様はぜひお問合せください

大規模修繕について網羅的にお伝えしましたが、一つ一つの事項が専門的であり、修繕委員会単独での計画はかなり困難になります。また、大規模修繕は住民の方々の大切な修繕積立金から行われる為、費用は有効的に活用しなければいけません。

施工業者の選定や修繕積立金不足でお悩みの場合は、専門的知識を持ったマンション管理コンサルタントを有する大和財託にご相談ください。

なお当社は自社施工が可能ですので、高い品質と低価格の大規模修繕工事で、管理組合様のお役に立ちます。

お問い合わせはこちらまで

 

マンション管理士のご紹介

黒木 淳(くろき あつし)

大和財託株式会社 不動産マネジメント事業部
マンション管理コンサルタント

保有資格
管理業務主任者、マンション管理士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

■メッセージ
分譲マンションの問題が多様化する昨今、当社は大規模修繕工事は当然、税務や管理運営まですべての分野に対応できることが強みです。長年、マンション管理に携わってきた経験を活かし、管理組合様、理事長様のニーズに寄り添ったサービスを提供し、皆様の快適な暮らしをサポートいたします。お気軽にご相談ください

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