金融資産とは、現金もしくはその他金融資産を受け取る権利や交換する契約上の権利、または企業の株式など、現金化できるもので不動産などの実物資産を除くものを指します。自分に適した方法で金融資産を運用するには、種類や性質、資産形成における重要性などを理解しておかなければなりません。
本記事では、金融資産の概要や実物資産との違い、種類やそれぞれの特徴を解説します。また、日本人の金融資産保有額や条件ごとにおすすめの投資方法なども紹介する内容です。資産形成の第一歩として役立つ内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
金融資産とは
金融資産とは、預貯金、株式、債券など、それ自体に価値はないものの「資産として評価額を換算できるもの」です。つまり、実態はないが現金化できる資産ということです。不動産などの実物資産とは区別されます。
ここではまず、実物資産の概要や金融資産との違いを解説します。
実物資産とは
実物資産とは、形がありそのもの自体に価値がある資産のことです。例えば以下のような物を指します。
- アパートや駐車場など土地や建物を含む不動産
- 金、プラチナなどの貴金属類
- 絵画や骨董品などの芸術品
- 酒類やアンティークコインなどのコレクション品
上記のように、それ自体に価値があり高値で取引されています。
金融資産との違いは以下の表をご覧ください。
実物資産 | 金融資産 | |
取引のコスト | 高い | 低い |
流動性 | 低い | 高い |
価格の透明性 | 低い | 高い |
価格変動の幅 | 小さい | 大きい |
取引の単位 | 大きい | 小さい |
上記のように、実物資産は金融資産と異なる性質を持つため、ポートフォリオ(資産の配分)の一部としても採用する人が多い資産です。
実物資産のメリット
実物資産には「物自体に資産価値があるため景気に左右されにくい」「インフレに強い」というメリットがあります。
不動産などの実物資産は、リーマンショックやコロナウイルスのような金融危機において値崩れしづらいことはもちろん、状況によっては値上がりする可能性すらあります。なぜなら、前述した通り実物資産にはそれ自体に資産価値があり、需要次第で価値は高まるからです。ただし、金融危機をはじめとする不況時には金融機関の融資条件が厳しくなるなど、融資環境への影響はあります。
また、実物資産はインフレ(インフレーション)に強いところも魅力。インフレとは「物の値段が上がりお金の価値が相対的に下がること」です。預金や保険などの金融資産はインフレにより価値が下がりますが、実物資産はインフレに比例して価値が上昇する傾向があります。日本では日本銀行が物価上昇率(インフレ率)2%を目標にしており、世界の歴史を見ても継続的なインフレのなか経済は発展しています。
つまり、実物資産を保有することで、今後インフレをした際のリスクヘッジになるということです。
実物資産のデメリット
実物資産のデメリットには「流動性が低く盗難、紛失のリスクがある」「収益を生みにくい」などがあります。
株式などの金融資産は市場で日々取引されているため、売却するのも容易です。しかし実物資産は買主を探し、然るべき手続きを行ったうえで売却する必要があります。種類によっては買い手が見つかりづらかったり、手続きに数ヶ月要したりすることもあるので、現金化するまでに時間がかかるのがデメリットです。
不動産などの売却では仲介手数料などのコストが発生するほか、貴金属など持ち運びやすい実物資産では盗難や紛失のリスクもあるので、保管庫の用意や盗難保険への加入などのコストも発生します。
また、実物資産は比較的大きな収益を生み出しにくいのも特徴です。不動産のようにインカムゲイン・キャピタルゲインの両方を得られる資産もあります。しかし、貴金属やアンティークコインなどの実物資産は家賃や配当のようなインカムゲインがないので、収益を生み出しづらい資産といえます。資産の保全という意味では金融資産より優れる面はありますが、不動産を除くと大きな収益を得るのは難しいでしょう。
金融資産の種類を確認
金融資産にはさまざまな種類があります。ここでは、代表的な金融資産を5つご紹介します。
預貯金
金融資産と聞いて、まず思い浮かべるのが預貯金という方も多いでしょう。
預貯金は預けたお金に対し、各金融機関が定めた利息を定期的に支払うほか、元本の支払いも保証している安全性の高い金融商品です。「銀行や信用金庫」へ預けた際は預金、「ゆうちょ銀行やJAバンク」に預けた際は貯金と呼ばれます。
預貯金のメリットは、安全性に加え流動性も高いことです。安全性においては、金融庁が定めた「預金保険制度」に準じて預けた現金が保護されています。当座預金や利息なしの普通預金等は全額保護され、定期預金や利息ありの普通預金等は、1つの金融機関ごとに元本1,000万円までと破綻した日までの利息が保護の対象です。流動性においても、預貯金は金融機関が対応できる日時であればいつでも現金化できます。
しかし、預貯金には「金利が低い」「インフレに弱い」というデメリットがあります。2022年3月30日、日本銀行金融機構局が公表した「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等について」において、普通預金の平均年利率は「0.001%」。100万円を1年間預けても10円の利息しか付きません。
また、相対的にお金の価値が下がるインフレ局面においても、現金を預ける預貯金では金融資産が目減りすることになります。
預貯金はリスク・リターンいずれも低い金融資産なので一定の額は保有しておいたほうが安全ですが、インフレを前提に考えると預貯金のみに資産を預けるのは避けたほうがよいでしょう。
債券
債券とは、投資家から資金を借り入れるために国や企業が発行する有価証券のことです。債券は決められた満期になると、購入時に定められた金利が支払われるのが特徴。国が発行する国債であれば、満期まで保有すると元本が保証されるため安全性の高い金融資産といえます。
債券は発行時に以下のような一定の条件が設定されています。
発行条件 | 内容 |
額面金額 | 償還日に投資家へ返済される金額 |
表面利率 | 額面金額に対して1年間で支払われる利率(クーポンレート) |
発行価格 | 債券が発行されるときの価格で額面金額とは異なる |
償還日 | 額面金額が返済される日付 |
利払日 | 利子の支払いがある場合の支払い日 |
債券のメリットは、満期時にあらかじめ決められた金額を受け取れることです。発行する国や会社に状況や為替レートの変動によるリスクはあるものの、株式などに比べると安全に購入できます。また、保有期間中は定期的に利子を受け取ることも可能です。
デメリットには、途中で売却すると損失が出る可能性があることや、信用リスク(債務不履行になるリスク)があることなどが挙げられます。債券は途中で売却する場合そのときの時価で価格が決まるため、タイミングが悪ければ損失が出るかもしれません。また、国や会社などの発行元が財政難や倒産に陥った場合は決められた利子や償還を受けられない「債務不履行」の状態になる危険性があります。
債券は安全性の高い金融資産ですが、銘柄によってはリスクが大きくなるため性質を理解して慎重に選択することが重要です。
株式
株式とは、資金を出資してくれた人に対して株式会社が発行する証券のことです。主に企業が事業拡大を図る際に資金を集めるための手段として活用されます。株式は、預貯金や債券のように「返済の義務がない」というリスクはありますが、企業が成長すれば株式の価格が上がり大きな利益を得られる可能性があるのが特徴です。
株式のメリットはキャピタルゲイン・インカムゲインどちらも期待できるところです。株価が安いときに購入し、高いときに売却できればその分利益が出ます。また、企業が利益を出した際には「配当金」が支払われたり、「株主優待制度」により企業の商品や優待券などがもらえたりすることもあります。
デメリットは投資資金を失う可能性があることです。投資した企業の株価が下がると投資資金を回収できないほか、破綻すればその企業の株式の価値は失われます。また、株式は基本的に「買い手」と「売り手」がいて成立するため、銘柄や相場状況によっては売買が成立しないケースもあるでしょう。
このように、大きな利益を生み出す可能性はありますが、価格変動リスクや信用リスク、流動性リスクなども考慮したうえで投資するべき金融資産といえます。
投資信託
投資信託とは、投資家から集めた資金を専門家が運用し、成果に応じて投資家に分配する投資商品です。投資信託によって運用方針が異なりますが、分散投資が基本なので個別銘柄に投資する株式に比べると安全性は高いといえます。長期的な資産形成に活用されることが多い金融資産です。
投資信託のメリットは「少ない金額から購入できる」「手軽に分散投資できる」などが挙げられます。通常、日本の株式は100株単位で購入しなければなりません。しかし、投資信託は商品によって100円や1,000円から購入できることもあります。自己資金に合った額で投資できるので、価格変動が大きな株式や債券にもリスクを抑えながら投資できるのが魅力です。
また、経済や金融の専門家が、株式や債券などさまざまな金融資産から銘柄を選定したうえで分散投資してくれます。
デメリットには、価格変動リスクや為替変動リスク、信用リスクなど、株式と同じ要素が挙げられます。また、株式に比べリスクは抑えられるものの、リターンが低くなるのもデメリットです。短期的に利益を上げるのには向いていませんが、長期的な資産形成には適した金融資産といえるでしょう。
生命保険
生命保険も商品によっては金融資産として認識されます。例えば、解約返戻金を受け取れる商品や、保険料を保険会社に運用してもらい、定期的に受け取れる商品などです。死亡保障と資産形成を同時に行えるところが特徴といえます。
生命保険のメリットは、手間なく積立貯金や資産運用ができることや、会社員、個人事業主共に節税対策ができるところです。貯蓄性の高い商品であれば、解約時に解約返戻金や満期保険が受け取れることがあります。また、保険料を株式や債券などで運用する商品の場合は、運用実績によっては利益を受け取れる可能性もあるでしょう。
デメリットは、途中解約をすると元本割れのリスクがあるところや、資産形成としては効率が悪いところです。生命保険料のなかには保険会社を運営するための「付加保険料」も含まれているため、状況によっては元本割れのリスクがあります。さらに、保険会社に支払う手数料は優良な投資信託などに比べて割高な傾向にあるので、利回りが低くなりがちです。
以上のように、手間は省けるものの、資産形成を目的とする金融資産としてはデメリットのほうが目立ちます。
日本人はどれくらい金融資産を保有している?
さまざまな金融資産をご紹介しましたが、日本人はどれくらいの金融資産をどのような割合で保有しているのでしょうか?具体的な内訳や諸外国との違いを解説します。
2人以上世帯の平均は約1,500万円
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査/2021年」によると、2人以上世帯の金融資産保有額と年齢別の平均は以下の通りです。
(単位:万円)
世帯・年齢 | 金融資産保有額 | 中央値 |
2人以上世帯 | 1,563 | 450 |
20歳代 | 212 | 63 |
30歳代 | 752 | 238 |
40歳代 | 916 | 300 |
50歳代 | 1,386 | 400 |
60歳代 | 2,427 | 810 |
70歳代 | 2,209 | 1,000 |
出典:金融広報中央委員会(家計の金融行動に関する世論調査 各種分類別データ 令和3年)
このように、日本人における2人以上世帯の金融資産の平均値は「1,563万円」、中央値「450万円」となっています。老後の生活費などを考慮すると、それほど余裕があるとはいえない状態です。要因としては、長期間給与が上がっていない状況や投資などの資産運用に積極的でないことが挙げられます。
単身世帯の平均は約1,000万円
単身世帯における金融資産の保有額は、平均「1,062万円」、中央値「100万円」と、2人以上世帯に比べて保有額が少なくなっています。単純に共働きで貯蓄や資産形成ができていることも考えられますが、「収入が少なく結婚に踏み出せない」「単身だから貯蓄の必要性を感じていない」など、さまざまな理由が考えられます。
出典:金融広報中央委員会(家計の金融行動に関する世論調査 各種分類別データ 令和3年)
日本は現金・預金の割合が多い
日本は現金・預金の割合が多い国として知られています。日本銀行が発表した2022年9月時点の個人(家計部門)における金融資産残高の合計は「2,005兆円」。そのうち、現金・預金は「1,100兆円」と、全体の54.8%を占めています。
その他の割合は以下をご覧ください。
- 株式等:196兆円(9.8%)
- 投資信託:86兆円(4.3%)
- 債務証券:26兆円(1.3%)
- 保険・年金・定型保証:539兆円(26.9%)
- その他:59兆円(2.9%)
出典:2022年12月19日 日本銀行調査統計局(2022年第3四半期の資金循環)
株式や投資信託、債券はすべて合計しても「308兆円(15.4%)」です。
一方、米国の割合は、現金・預金が「13.7%」、株式・投資信託・債務証券の合計が「55%」と、日本に比べ投資で運用する金額が大幅に多くなっています。
出典:2022年8月31日 日本銀行調査統計局(資金循環の日米欧比較)
以上のように、日本の金融資産保有率や内訳を見てみると、株式や投資信託などの資産運用の割合を増やす必要があるといえます。
金融資産を保有するメリットとは
金融資産を保有するメリットは以下の3つです。
- 急な入り用に対応できる
- 将来のためになる
- 投資すれば複利効果が期待できる
それぞれ解説します。
急な入り用に対応できる
金融資産を保有することで、事故や医療費、お祝い金などの急な出費が必要なとき柔軟に対応できます。金融資産を保有していないと、このような出費が出た際に消費者金融などで借入れしなければなりません。高い利息を支払いながら返済することになるので、ますます家計を圧迫することになります。
急な入り用に対応するために適した金融資産は「預貯金」です。手軽にATMなどで引き出せるため、もっとも流動性が高い金融資産といえるでしょう。一方、投資信託や生命保険は一定の手続きが必要なので、すぐに資金が必要になったときに対応できません。長期的な資産形成として活用するほうが適しています。
将来のためになる
将来のためには金融資産の種類を問わず、余裕を持つほうが人生の自由度が高くなります。例えば、結婚や出産、マイホームの購入、子供の教育費、老後の生活など、それぞれのライフイベントでの選択肢が広がるでしょう。
長期的な資産運用には、預貯金を増やしつつインデックスに連動した安全性の高い投資信託などを活用するのがおすすめです。各ライフイベントでどれくらいの資金が必要か計算し、計画的に金融資産を増やしていくとよいでしょう。
投資すれば複利効果が期待できる
株式や投資信託などの金融資産は、複利効果により効率的な資産形成が期待できます。複利効果とは、分配金や配当金を再投資することで、元本・利益どちらにも利息がつくことを指します。複利効果は元本が大きくなるほど効果も大きくなるため、長期の積立投資に欠かせない要素です。
例えば、元本500万円を年利5%で20年間運用した場合、単利と複利で以下のような違いが出ます。
- 単利:20年後に1,000万円
- 複利:20年後に1,326万6,489円
このように、単利と複利で「326万6,489円」の差が生まれます。
「一括で数百万円も投資できない」という方は、毎月数万円を複利運用で積立投資することで、預貯金に比べると十分な複利効果が得られます。
金融資産にはリスクもある
金融資産を保有しておけば必ず安全とは限りません。なかには元本割れや大きな損失を生み出す可能性もあります。例えば株式や投資信託など、価格変動や為替、信用リスクが伴う金融商品です。
特に、十分な分散をせずに株式へ投資してしまうと、金融資産を失うリスクが大きくなります。自分のリスク許容度を見極めて、適切なポートフォリオで金融資産を保有することが大切です。リスクのことを考慮すると、もっとも安全性の高い預貯金に預けておきたくなりますが、お金が増えずに将来必要になる資産が不足する可能性があります。
つまり、それぞれの金融資産にあるリスクと自分に必要な資産を把握したうえで、バランスのよいポートフォリオを検討することが、リスクを抑えつつ資産形成・資産運用を成功させるポイントといえるでしょう。
自分に合う投資方法を探してみよう
前述したように、金融資産によりリスク・リターンが異なるため、自分の資産状況や目標とする資産額に合った投資方法を検討することが大切です。ここでは、投資できる金額別・目的別に投資方法を解説します。
投資できる金額別
30万円ほど投資できるお金がある場合
30万円の資金で実施できる投資方法は「国債」です。国債とは国が発行する債券を指し、法律で定められた根拠に基づいて発行される金融商品です。
日本政府が債務を果たすため、極めて安全性の高い金融商品といえます。とはいえ、投資として見たときの金利は低いので、「銀行よりも金利の高い定期預金」として捉えるとよいでしょう。
~200万円ほど投資できるお金がある場合
〜200万円の資金で実施できる投資方法は「投資信託」です。長期投資が目的の安定した商品の場合、ある程度の安全性を確保しつつも国債では得られないリターンを期待できるでしょう。200万円でも20年間5%で複利運用すれば、「530万6,595円」もの金額になります。
500万円以上投資できるお金がある場合
500万円以上の資金で実施できる投資方法は「株式、FX、不動産投資」などです。まとまった金額があれば、株式への投資でもそれなりに分散投資ができます。また、手元金融資産にゆとりがあり、かつ、リスクを認識したうえで分散投資を行う1つの策として、であればFXも有効でしょう。不動産投資は実物資産ですが、価格変動が少ない安定的な投資といえます。
目的別
絶対に損したくない
絶対に損をしたくない場合は「預貯金」が確実です。インフレリスクはありますが、現金自体が減ることはなく、利息付きの普通預金でも1,000万円まで元本保証してくれるため安全です。損をしたくない人、あるいは最低限の現金を確保しておきたい人は預貯金を活用するとよいでしょう。
安定した利益を得たい
安定した利益を得たい場合は「債券・投資信託・不動産投資」などがおすすめです。債券はリターンこそ少ないものの、安定した利益を得られます。投資信託は商品によりますが、過去、長期的に好成績で価格変動が少ない商品であれば、安定した利益を得ることが可能です。不動産投資は急激な価格変動が少ないため、需給バランスを見極めることで安定的に利益を得られる可能性が高くなります。
リスクを恐れずに挑戦したい
リスクを恐れずに挑戦したい場合におすすめなのは「株式・FX」です。いずれもリスクが高く、手持ちの金融資産を失う可能性すらあります。しかし、大きな利益を生み出す可能性もある投資方法です。短期的に金融資産を増やす目的であれば、リスクを理解したうえでチャレンジする価値はありますが、長期的な資産形成が目的であれば利用しないほうが無難です。
おすすめの投資は不動産投資
さまざまな投資方法をご紹介しましたが、特におすすめなのは「不動産投資」です。不動産投資は資産としての安定性があるほか、節税効果やレバレッジ効果、年金対策、生命保険代わりなど、さまざまな利点があります。
なかでも魅力的な手法は「1棟収益不動産投資」です。1棟収益不動産投資とは、アパートやマンションなどを1棟まるごと購入して運用する投資手法で、「利回りが高くなる」「節税効果が大きくなる」などの傾向があります。数千万円の資金は必要ですが、借入ができる不動産投資だからこそおすすめできる投資手法です。
まとめ
金融資産には、預貯金をはじめ株式や投資信託、債券、生命保険などさまざまな種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、理解したうえで目的に合う形で保有することが重要です。また、将来に必要な資金を算出し、投資へ挑戦してみるとよいでしょう。投資では、自分のリスク許容度を把握して安全性の高い金融商品を選択してみてください。
なお、投資に関しては金融資産にこだわらず、不動産投資などの実物資産まで視野を広げることをおすすめします。実物資産は安定性が高い性質を持つため、ポートフォリオの一部として保有することを検討してみましょう。
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金融資産に関するよくある質問
金融資産に関するよくある質問には「金融資産と実物資産はどちらを多く持つべきですか?」「金融資産を評価するための指標はありますか?」などがあります。それぞれ見ていきましょう。
金融資産と実物資産はどちらを多く持つべきですか?
金融資産と実物資産のどちらを多く持つべきか、という正解はありません。なぜなら、金融資産と実物資産はそれぞれ性質が異なるからです。一般的に、資産は性質の異なるものに分散して保有するのが安全といわれています。つまり、金融資産と実物資産をそれぞれ組み合わせることで、リスクを低減できるということです。
資産のポートフォリオを考える際には、資産三分法の理論を活用できます。資産三分法とは、「現金」「不動産」「株」の3つに資産を分けて保有するポートフォリオ理論です。現金には「預金・金」など、株には「債券や投資信託」などを含めて考えます。
資産三分法を活用すると、好景気のときにはそれぞれの資産がバランスよく値上がりすることで利益を生み出し、不景気のときには株式が下落しても、不動産などへの影響は少なかったりタイムラグが発生したりして損失を軽減する効果があります。
それぞれのバランスは目的により調整するとよいでしょう。例えば、高いリターンを狙う場合は株の比率を高める、安定性を求める場合は現金や不動産の比率を高めるなどが考えられます。国内外の景気や市場の動向を見ながらポートフォリオを調整することで、資産を守りながら増加させることが可能です。
金融資産を評価するための指標はありますか?
金融資産を評価するために重要な指標は「収益性」「安全性」「流動性」の3つです。
それぞれの具体的な内容は以下の表をご覧ください。
指標 | 内容 |
収益性 | 高いリターンが得られない商品は収益性が低く、リターンが高い商品は収益性が高い |
安全性 | 「元本が保証されている商品か」「価格変動の幅や信用リスクはどの程度か」など |
流動性 | 「現金をすぐに引き出せるか」「すぐに解約や売却ができるか」など |
上記3つの指標にはそれぞれ関係性があります。まず、安全性と収益性は「両立が難しい関係」といえます。なぜなら、安全性の高い預貯金は投資信託などの金融資産より収益が低くなるのが一般的だからです。
収益性と流動性も両立が難しい関係です。投資信託や債券などは預貯金より収益性は高いものの、流動性が低くなります。
唯一両立できるのが流動性と安全性の関係です。例えば、預貯金は元本保証がありいつでも引き出せるので、いずれの面でも優れた商品といえます。
以上のように、金融資産が持つ3つの指標とその性質を理解したうえで、バランスよく資産運用を行う方法がおすすめです。
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監修者
藤原 正明/大和財託株式会社 代表取締役CEO
昭和55年生、岩手県出身、岩手大学工学部卒。
三井不動産レジデンシャル株式会社で分譲マンション開発に携わり、その後不動産会社で収益不動産の売買・管理の実務経験を積む。
2013年に大和財託株式会社を設立。収益不動産を活用した資産運用コンサルティング事業を関東・関西で展開。
中小企業経営者、土地オーナー、開業医・勤務医、高年収会社員などに対して多様な資産運用サービスを提供している。
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