収益不動産を活用すれば、収益を上げながら税金対策も行うことが可能です。
このことは個人のみでなく法人についても同様で、収益不動産を活用することで中小企業のオーナー経営者が抱えるお悩みの解決にもつながります。
今回は、個人のみでなく中小企業の経営においても収益不動産を活用するメリットについて解説いたします。
目次
収益不動産を活用するメリット
収益不動産活用の最大のメリットは、限られた資金の投下によって、①収益の安定化、②税金対策、③自社株を含む相続・贈与対策という、中小企業のオーナー経営者が抱える3つの悩みを一気に解決できることです。
収益不動産の取得にあたっては、生命保険やオペレーティングリースのような多額の保険料の支払いや全額現金という初期投資は必要ありません。
たとえ自己資金が足りなくても、金融機関からの借り入れによって資金の8〜9割をまかなうことが可能であり、場合によっては全額借り入れることもできます。
借り入れによって手元により多くのキャッシュを確保できるので、日々の資金繰りの苦労を抑えることができます。
収益不動産はレバレッジ効果が大きい
投資には収益不動産や太陽光発電、オペレーティングリースといった現物資産への投資のほかに、株式、FX(外国為替証拠金取引)、仮想通貨といった金融資産への投資もあります。
しかし、これらの中で金融機関から資金を借りて投資ができるのは、収益不動産と太陽光発電のみです。
なかでも収益不動産は、借り入れによって自己資金の10倍近い物件を取得できるので、レバレッジ効果は抜群です。
仮にレバレッジ倍率が10倍(1の自己資金で10の価値を持った収益不動産を取得)だとすると、収入もほぼ10倍になります。
収益不動産のレバレッジ効果を具体的に解説
収益不動産のレバレッジ効果について、もう少し具体的に解説します。
たとえば、2,000万円の自己資金で区分所有マンションを取得しても家賃収入は1室分ですが、金融機関から1億8,000万円を借り入れ、計2億円の資金で10室の一棟マンションを買えば、家賃収入はその10倍になります。
借り入れをすれば月々の返済が発生しますし、その他の費用の大きさなどによって手残りの額は異なってきます。
ですが、たった1室と10室とでは得られる収入には大きな開きが出ます。
収益不動産は相対的に価格変動による損失も小さい
さらに、収益不動産では高いレバレッジ効果が得られる割には、株式やFXなどと比べて価格変動による損失が相対的に小さいというメリットもあります。
株式投資では、買った銘柄の価格が業績の悪化や相場の急変動によって半値近くまで下がってしまうこともあります。
仮に信用取引で100万円の保証金を入れて300万円の株を買った場合、 株価が一定以上下落したら、追加証拠金を入れなければなりません。
それに対し、収益不動産では株のように市場価格が一気に半値まで下落するようなことは考えられません。
景気や市況の悪化とともにじりじり下がることはあっても、価格が急変動することはほとんどなく、ほかのレバレッジ投資に比べて価格変動リスクが小さいことが魅力のひとつだと言えます。
収益不動産なら安定的な収益源になる
株やFX、仮想通貨などは買った価格と売る価格との差額(キャピタルゲイン)を稼ぐ投資が基本ですが、収益不動産は、キャピタルゲインだけでなく月々の家賃収入というインカムゲインも得られます。
株式にも配当というインカムゲインはありますが、投資した企業の業績や財務状況によって配当額は変わり、業績が著しく悪化した場合には無配となるため、安定的な収益源とは言えません。
これに対し収益不動産の家賃収入は、入居者さえしっかり確保できれば安定的に入ってきます。
立地や建物さえ間違えなければ、長期にわたって十分なキャッシュフローを確保することができます。
いくらもらえるのか、そもそももらえるかどうかも分からない配当金では当てにしようもありませんが、毎月決まった額が定期的に入ってくる家賃収入なら、資金繰りの計画も立てやすくなるはずです。
これは中小企業のオーナー経営者にとっては願ってもないほど大きな魅力だと思います。
収益不動産なら大きな減価償却費も取りやすい
高いレバレッジ効果が期待できる収益不動産は、大きな減価償却費を取りやすくなるのも魅力のひとつです。
1室の区分所有マンションよりも、10室の一棟ものマンションのほうが、はるかに建物部分の金額は高く、1年あたりの減価償却額も大きくなります。
金融機関から資金の大部分を借り入れられるメリットをフルに活用すれば、自己資金で物件を取得するのに比べて、税の繰り延べ効果も格段に高まります。
そのうえ、どんな物件を選ぶかによって、1年あたりに取れる減価償却費の大きさもかなり違ってきます。
一度にまとまった額の減価償却を行えば、 自社株評価を大きく下げることも可能です。
かつてはオペレーティングリースでもレバレッジ効果を効かせることにより、出資額以上の減価償却費を取ることが可能でしたが、法改正によって現在では不可能になっています。
このことからも、自己資金を上回る減価償却費が取れる収益不動産は、非常に魅力的な投資対象であると言えます。
他の節税スキームや投資対象にはない収益不動産のメリット
収益不動産のさまざまなメリットについて見てきましたが、収益不動産の活用には、ほかの節税スキームや投資対象にはない大きなメリットがあります。
それは「自らの創意工夫で収益性を高められる」という点です。
収益不動産は自らの創意工夫で収益を高められる
株やFX、仮想通貨などの投資の場合、自ら行動を起こして投資対象の価値を高めるのは難しいと言えます。
たとえば、自動車メーカーの株を保有していたとしても、自分がその会社のクルマを1台買っても株価に影響を与えることはできません。
ブログやSNSを駆使してその会社がいかに素晴らしいかを積極的にアピールしても、株価に与えられるような影響はありません。
それに対し収益不動産は、自らの創意工夫によっていくらでも収益を高めることができます。
収益不動産を活用した投資のリスクは自ら抑えることができる
安定的な家賃収入を確保するには、空室をなくして常に満室状態を保つことが不可欠です。
ですが、満室状態を実現のためには入居者に人気のある設備を導入する、魅力的なリフォームを施す、募集広告に工夫を凝らすといった、能動的なアプローチが可能です。
ほかの投資対象のように他力本願ではなく、自ら積極的に仕掛けていくことによって収益を最大化することができます。
自らの工夫で改善を図れるということは、言い換えれば、投資に関わるさまざまなリスクを自らの手で抑えられるということです。
収益不動産を活用することのリスクやデメリットについて
収益不動産の活用にも、さまざまなリスクが存在します。
代表的なリスクの例を挙げると、入居者が確保できずに家賃収入が途絶えてしまう「空室リスク」や、建物の老朽化や魅力の低下とともに生じる「家賃下落リスク」などがあります。
しかし、これらのリスクも創意工夫次第で抑えることができます。
収益不動産を活用するリスクやデメリットについては、さらに詳しい解説は、他のコラム記事「不動産投資のリスクは低い?マンション・アパート経営の正しい知識」にて解説しています。
収益不動産を取得後のマンション・アパート管理運営は専門の会社に任せられる
また、収益不動産は取得した物件の運営管理をすべて専門の管理会社に任せられるのも大きなメリットです。
経験豊富で信頼の置ける管理会社なら、リスクを抑えるためのさまざまなアイデアを提供し、実践することで、オーナーの収益を最大化してくれるはずです。
収益不動産を取得後の管理・運営については、他のコラム記事「賃貸管理はどうすればいい?不動産投資・賃貸経営の始め方」にて解説しています。
中小企業における収益不動産活用について
今回のコラムでは、収益不動産を活用することで収益を上げながら税金対策もできるということについて解説しました。
さらに詳しい解説や中小企業における具体的な事例は、2020年5月に出版しております書籍「中小企業経営者こそ収益不動産に投資しなさい」にて掲載しております。
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監修者
藤原 正明/大和財託株式会社 代表取締役CEO
昭和55年生、岩手県出身、岩手大学工学部卒。
三井不動産レジデンシャル株式会社で分譲マンション開発に携わり、その後不動産会社で収益不動産の売買・管理の実務経験を積む。
2013年に大和財託株式会社を設立。収益不動産を活用した資産運用コンサルティング事業を関東・関西で展開。
中小企業経営者、土地オーナー、開業医・勤務医、高年収会社員などに対して多様な資産運用サービスを提供している。
自社設計施工により高品質ローコストを実現している新築1棟アパート・マンション、中古物件のリスクを排除した中古1棟リノベーション物件、デジタルテクノロジーを活用した不動産小口化・証券化商品、利益最大化を実現する賃貸管理サービスなどを、顧客のニーズに合わせて組み合わせて提案できることが強みである。
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マッスル社長としてYouTubeでも活躍中。
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