修繕積立金不足の解決策とは?

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やまとのマンション管理にいただくご相談で特に多い内容に「修繕積立金が足りない」ということあります。

国交省の平成30年度マンション調査をみても、1,688件の回答中、34.8%のマンション、大体590棟が修繕積立金不足と回答しており、管理組合の財政難がうかがえます。

それでは、修繕積立金が足りないとどうなるのでしょうか?

本コラムでは、修繕積立金不足による影響と2つの解決策を解説します。

修繕積立金が足りないとどうなる?

まずは、修繕積立金の値上げとなるケースが多いです。修繕積立金の値上げ以外にも、一時金という形で各区分所有者から追加徴収が行われたり、それでも不足する場合や、一時金の徴収が出来ない場合、金融機関から借入を起こさないといけない場合もあります。もしくは、本当は工事をしなければいけないのに、お金が足りないせいで工事を延期せざるをえなくなることもあります。

それでは、修繕積立金不測の解決策としてどのようなことがあるでしょうか?2つの解決策をご紹介します。

①長期修繕計画の見直し

一つ目は、長期修繕計画の見直しです。今の計画を鵜呑みにするのではなくて、時期や内容が本当に適正なのかを精査していただきたいと思います。

近年販売されている分譲マンションは、ほとんどの場合、新築時より長期修繕計画が作られていますが、5年や10年での値上げが前提となっており、そもそもが、値上げを行わなければ修繕費が賄えない計画となっています。

ただし、この長期修繕計画はあくまでも販売時に作成されたものであり、建物の現状を調査したものではなく、機械的に作成されたものであることが多いので、長期修繕計画で予定されているから工事を行う、ということではなく、予定されている時期が来たときに、本当に今すぐ必要なのか、計画した内容の工事が適正なのか、精査する必要があります。

②相見積もりをとる

二つ目の解決策は、相見積もりをとることです。これは、先ほどお話した必要な工事かどうかを調べた結果、実施が必要となった場合です。

多くのマンションでは、修繕を管理会社に依頼することが多いです。その場合は、必ず管理会社経由ではない業者にも相見積もりを依頼したほうがよいでしょう。管理会社からの見積もりが適正かどうか、不要な工事が入っていないか、施工方法は効果的かどうかなど、相見積もりをとることでわかります。当社の実績上、4割近く工事費が下がったケースもありますので、ぜひ管理会社からの見積もりだけで決めずに、ほかの業者にも相見積もりをとってほしいと思います。

まとめ

修繕積立金の不足がわかった際には、

✓長期修繕計画の中身をしっかりと見直すこと
✓管理会社から工事の見積もりが出ていれば相見積もりをとること
✓長期修繕計画においても管理会社からの見積もりにおいても、工事の時期・内容が本当に適正なのかしっかり確認すること

これらを徹底して行えば、修繕積立金の不足を解決できる可能性があります。

より具体的にお話を聞かれたい場合は、当社にお問い合わせください。

監修者

藤原 正明/大和財託株式会社 代表取締役CEO

昭和55年生まれ 岩手県出身
三井不動産レジデンシャル株式会社で分譲マンション開発業務に携わり、その後関東圏の不動産会社で収益不動産の売買・管理の実務経験を積む。
平成25年に大和財託株式会社を設立。不動産・建築領域等を活用した資産価値共創事業を東京・大阪をはじめとする主要都市圏で展開する。
資産価値を創る様々なサービスを駆使し、“圧倒的顧客ファースト”を掲げ、お客様の人生に伴走しながら今までにない価値を開発・建築している。
自社で運営しているYouTubeチャンネル『藤原正明の「最強の不動産投資チャンネル」<大和財託株式会社>』やXといった様々なプラットフォームで資産運用についての知識や考え方を発信している。

書籍「収益性と節税を最大化させる不動産投資の成功法則」や「収益性と相続税対策を両立する土地活用の成功法則」を発売中。

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