昨今、新聞やテレビでは「インフレ」の話題をよく目にします。
例えば、日銀のインフレ率2%の目標やそれに付随して、デフレ脱却、賃金の上昇、不動産価格の上昇等々。
インフレとは、正式名称が「インフレーション」といい、物価が上昇し続ける経済状況のことをいいます。
今後日本で起こる可能性のあるインフレに対し、「不動産投資はインフレ対策になる」と耳にされた方も多いのではないでしょうか。
今回は巷で耳にする、不動産投資がインフレ対策になる、ということについてお伝えいたします。
目次
インフレ対策とは
一般的にインフレ対策とは、資産価値の減少を防ぐことを指します。
つまり、現金で資産を保有するのではなく、モノとして資産を保有することで、資産価値の減少を防ぎます。
現在インフレ対策として挙げられている代表的なものは、
- 株式
- 外貨
- 金、プラチナ
- 不動産
があります。
他のインフレ対策と不動産投資の違いは?
では、不動産投資はどのような点が他のインフレ対策と違うのでしょうか。
不動産の価格や賃料は、インフレによるモノの価格の上昇(通貨価値の下落)に合わせて上がります。
この点で、不動産を保有することでインフレの対策となりますが、他のインフレ対策でも同じことができます。
不動産が他のインフレ対策より、優れている点があります。
例えば、不動産投資で物件を購入する際、借入をすることが一般的です。
実は、借入れをすることもインフレ対策となります。
なぜなら、負債となる借入は、インフレによる通貨価値の下落で、実質的に目減りすることになるからです。
借入が目減りすることは、借りる側にとって有利な状況になります。
上記により、不動産投資で物件を購入することで、物件自体の値上がりと、借入れの目減りの2点でインフレ対策をすることができます。
ただ、利点が多く見える不動産投資ですが、注意すべき点もあります。
それは、不動産投資ならではのリスクや長期的な視点が必要である、ということです。
不動産投資ならではのリスクとして、空室リスクや修繕、入居者管理などが挙げられます。
不動産投資は最初の事業計画や綿密なシミュレーションも重要ですが、上記のような保有中のリスクへの対策も必要となります。
また、売却するにも買い手が見つかるまでに一定の期間を要するため、長期的な視点が必要となります。
その為、株式や外貨のように買って売るだけ、という単純なものではありませんし、賃貸経営という「経営の視点」をもって行うことも重要で、他の対策と比べると気軽に且つ短期的な視点で行うことのできるものではありません。
さいごに
前述でもお分かりの通り、不動産は保有しているだけでインフレの対策になります。
但し、今後考えられるインフレ局面では、銀行の金利が上昇する傾向にありますので、金利上昇に耐えられるように、保有期間中のキャッシュフローに余裕を持たせることや、売却する際に買主が見つかりやすいように、満室経営ができる賃貸需要のあるエリアで投資することをお勧めします。
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監修者
藤原 正明/大和財託株式会社 代表取締役CEO
昭和55年生、岩手県出身、岩手大学工学部卒。
三井不動産レジデンシャル株式会社で分譲マンション開発に携わり、その後不動産会社で収益不動産の売買・管理の実務経験を積む。
2013年に大和財託株式会社を設立。収益不動産を活用した資産運用コンサルティング事業を関東・関西で展開。
中小企業経営者、土地オーナー、開業医・勤務医、高年収会社員などに対して多様な資産運用サービスを提供している。
自社設計施工により高品質ローコストを実現している新築1棟アパート・マンション、中古物件のリスクを排除した中古1棟リノベーション物件、デジタルテクノロジーを活用した不動産小口化・証券化商品、利益最大化を実現する賃貸管理サービスなどを、顧客のニーズに合わせて組み合わせて提案できることが強みである。
資産運用領域で日本No.1の会社を目指し日々経営にあたっている。
マッスル社長としてYouTubeでも活躍中。
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