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コラム

建物附属設備は分けたほうが良いですか?

2019年9月20日(金)

〈はじめに〉
 
不動産投資を行う際、
物件構造や収支のシミュレーション、
融資戦略、利回りなど
考えるべき重要なポイントは多くあります。
 
その中でも、
投資における税引後キャッシュフローを考える際に
大きな影響を及ぼすのは「減価償却費」です。


不動産投資では
「不動産を購入する=土地+建物を一括で購入する」
というパターンが一般的ですが、
その場合であっても、総額の内訳として
土地代金と建物代金に分けられます。
 
その為、収支のシミュレーションを組む際には
建物と土地に分けて金額を出し、
その建物金額により減価償却を計算します。
 
減価償却にポイントを置いて考えると、
経費計上できる金額を大きくとることが重要なため、
「建物割合を大きくとる方が良い」と言われます。
  
減価償却によりさらに節税効果を高くするために、
建物の一部を建物附属設備に分けて
減価償却を行うことができるのをご存知でしょうか。
ここでいう建物附属設備とは、以下の設備についてのことを指します。
 
・照明等に係る電気設備
・給排水設備
・ガス設備
・冷暖房、通風又はボイラー等の空調設備
・エレベーターなどの昇降機設備
・消火、排煙設備、火災報知器、格納式避難設備
・改装工事等の内装工事費用
 
等が建物附属設備として定められています。
 
建物全体の中でも設備部分の割合は、
全体の1~2割程度が一般的であり、
特にRC造でエレベーターがある場合は
最大3割程度となりますので、物件に応じて割合は変わります。
 
今回は意外と知られていない、
減価償却を建物と建物附属設備とで分けて行うことの
メリットや考え方をお伝えいたします。
 
 
〈建物と建物附属設備を分けて償却するメリット〉
 
建物附属設備を建物と分けて償却することのメリットは、
「償却期間を短くすることができる」ということです。
 
なぜ短くすることがメリットになるのかというと、
償却資産を短く償却すると
単年ごとの償却費を大きくとることができる為、
会計上のキャッシュアウトせずに
経費計上ができる金額を大きくすることができます。
つまり、課税所得の対象となる所得を大きくさげ、
税負担を減らし、手残り金額を大きくことができるのです。
 
また、建物の耐用年数は構造にもよりますが、
木造22年、鉄骨造34年、RC造47年と定められています。
それに比べて設備の耐用年数は15年と定められておりますので
短い期間で償却することができます。


※附属設備の中でも蓄電池設備や冷暖房設備などは15年ではないものもあります。
 特に、RC造の物件のように、建物の耐用年数が長い物件を購入した場合には
 償却期間を短くとれる設備を分けることは特に有効ですし、
 築年数が15年を超えた物件ですと、3年で償却が可能となりますので、単年の節税効果はとても大きくなります。
 
分けずに減価償却を行った場合と分けた場合を比べてみます。
 
〈減価償却例〉
 
【物件概要】
・構造:RC造
・建物価格:1億円(内、設備価格:2500万円)
・築年数:20年
 
築20年の物件なので、
残りの減価償却期間は(47年-20年)+20年×20%=31年です。
 
《建物と設備を分けない場合》
1億円÷31年=323万円
1年間の減価償却費は323万円となります。
 
《建物と設備を分けた場合》
建物:7500万円÷31年=242万円
設備部分:2500万円÷3年=833万円
合計:1075万円
 
つまり、設備を分けると1075万円、分けないと323万円、
それが3年目まで続くので当初3年間の償却費が多くなります。
ただし、4年目からは建物のみの償却になり、
単年の減価償却費は減ることとなります。
そして、トータルの減価償却費は同じとなりますので、
この部分の認識にはご注意ください。
 
 
〈さいごに〉
 
減価償却は不動産投資を行ううえで
税引後キャッシュフローに大きな影響を及ぼします。
建物と設備を分け減価償却を短期的に大きくとることで、
より高い節税効果を得ることができます。
 
但し、早期に減価償却をする為に設備を取った方がよいか、
物件や状況により変わります。
詳しくは、信用のできる会社に相談して、
利益の最大化を目指しましょう。



 


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